優勝争いの中で若手を育てる西武・辻マジック

2018年08月09日 16時30分

 西武が8日のオリックス戦(京セラドーム)に7―6で競り勝ち、3連勝で貯金を今季最多の21に伸ばした。接戦の中で際立っていたのが辻発彦監督(59)の先を見た冷静沈着な采配だ。

 今季初登板初先発の高橋光は初回からボールが暴れ、4四死球と制球に苦しんだが6回まで引っ張った。投手コーチからは5回で降板させる意見も出たそうだが、指揮官は「また先発しようというヤツがそんなところで代わっていたら話にならないんじゃないの? 絶対負けられないゲームでもないし、白黒付くまで投げさせるという話をしていた。こんな涼しいところでやっているのに。代えるのは簡単だけど、光成のためを考えたらそこで何かをつかんでくれたらいい」と迷わず続投を選択。4年目右腕は6回7安打4失点ながら今季初勝利を手にした。

“選手ファースト”のスタンスは7月下旬から救援陣の一角に加わったドラフト1位左腕・斉藤大に対しても同様だ。1点差に迫られた8回二死一塁の場面で登板し、連続四球から満塁のピンチを招きながら無失点で切り抜けた投球にも、辻監督は「抑えたから自信にしてくれたらいい。本人には後で『押し出しでもいい』という話をした。そのぐらいの気持ちでやらないと、この世界でメシを食えない」と言ってはばからない。

 戦況、選手心理を的確に読みながら優勝争いの中で若手を育てる。辻マジックが冴え渡る西武の独走は止まりそうにない。

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