新井二軍で阪神4番問題深刻化

2013年02月21日 16時00分

和田監督と話す新井

 阪神・新井貴浩内野手(36)の二軍落ちが17日、決まった。今キャンプは右肩痛のため別メニュー調整。当初はキャンプ終盤の本隊合流を目指していたものの、19日からの最終クールに間に合わないため、一軍キャンプから離脱することになった。この主砲の調整遅れで虎の「4番問題」が深刻な状況に陥っている。

 

 和田監督は「合流できるメドが立っていないし、こっちにいると本人も焦ってしまう。このまま中途半端な形で開幕に入ってはいけない。まずは状態を万全にしてほしい」と苦渋の表情で決断の経緯を説明した。右肩の状態が悪化したわけではなく、早期復帰の可能性もある。ただ、思うようなペースで回復していないのも事実だ。

 

 キャンプ終盤に通常練習に復帰し、オープン戦を経て3・29開幕には「4番・一塁」で先発出場――。これが首脳陣と新井貴が描いていた青写真だった。和田監督は新井貴を西岡や福留が加わった新猛虎打線の4番の筆頭候補にしていたのだ。あるコーチは「やっぱり阪神の4番は特別。経験や実績、性格を考えれば新井貴が4番を打つのがベスト」と指摘する。

 

 ところが、この4番が開幕アウトとなる可能性が出てきた。しかも、新井貴以外には候補者がいないという苦しい台所事情がある。コーチ陣が「新井良が昨年の途中から4番になったが、今年も最初から4番を任せるというところまでにはなっていない。マートン、福留、鳥谷という選択肢もあるけど、他の打順の方が持ち味を発揮できる。コンラッドも4番というタイプじゃない」と頭を抱える状況だ。

 

 さらに、別のコーチは「もし新井貴が間に合わないのなら、4番打者にも“つなぎタイプ”を置いて打線全体がとにかくコツコツ打ってつないで何とか点を取るという考え方に変えないといけないのではないか」と嘆く。新戦力の加入で得点力の大幅アップをもくろんでいたが、ここにきて“コツコツ打線”へのモデルチェンジも視野に入れているのだ。

 

 新井貴は19日から高知・安芸で行われている二軍キャンプで調整するが、和田阪神のV奪回戦略の中核でもあった「4番・新井貴」の完全復活に大きな不安が生じるという大誤算。和田監督は大幅な路線変更を強いられることになりそうだ。