ZOZO球界参入騒動のキーマン 元球団社長・瀬戸山氏が明かすロッテと前沢社長の接点と今後

2018年07月20日 16時30分

前沢社長との関係を明かした瀬戸山氏

 球界参入の意思を表明した「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営するスタートトゥデイの前沢友作社長(42)に“球界再編騒動のキーマン”が注目発言を放った。19日、本紙の直撃に応じたのは、元ロッテ球団社長の瀬戸山隆三氏(64)。前沢氏とは以前から面識があり、球界参入への野望を打ち明けられていたという。一方、NPBに対しては「ZOZOを球界に受け入れるべき」とした瀬戸山氏。キーマンの再登場により、今後の展開が注目される。

「プロ野球球団を持ちたいです」

 前沢氏が自身のツイッターでこう明かしたのが17日のこと。同氏はすでにロッテの本拠地・ZOZOマリンスタジアムの命名権を持っているため、今オフの「ロッテ身売り」が現実味を帯びている。

 そんな前沢氏とロッテの“接点”となったのが、瀬戸山氏だった。

「変に勘繰らないでほしいんですが…。前沢さんとは2006年、ロッテがマリンスタジアムに指定管理者制度を導入したころから面識があります。そのころのロッテは苦しい球団経営が続いていましたが、どうにか赤字を減らそうと、いろいろなところに営業していた。そんななか、大きなお金を出してくれた一人が地元企業の前沢さんでした」

 前沢氏は10年11月、ロッテ本拠地の命名権売却先の公募に名乗りを上げたが、この時はQVCに敗れて落選。11年には、私費で1億円をマリンスタジアムに寄付し、人工芝の改修に大きく貢献した。その当時から瀬戸山氏に「私はプロ野球のオーナーになりたいんです」という野望を打ち明け、何かと相談していたという。

 それだけに今回の球界参入表明には、瀬戸山氏も思うところがあるようで「プロ野球界にとってこんなありがたい話はない。最近は前沢さんと仕事の話はまったくしていませんが、すごい決断をしたと思う。彼のチャレンジにはエールを送りたいですし、頑張ってほしい」と話した。

 だが、球界参入がそう簡単にいかないことも瀬戸山氏はよく知っている。

「以前はLIXILなどもよくロッテには来ていましたが、結局は実現しませんでした。ですが、今回の前沢さんの決断をNPBは是が非でも受け入れるべきでしょう。今のNPBは先日、野球くじの導入が頓挫し、とにかく資金が必要な状況でもあるわけです。そんなところへZOZOがたくさんのお金を持ってきてくれると…。新規参入の預かり金(25億円)などを考えると、黙って見過ごす手はありません」

 では具体的にNPBはどうすべきなのか。

「球団買収や球団数を増やすことが難しくても、ほかに手はあるはず。ロッテとZOZOで球団を共同経営するということもできるだろうし、まずは二軍の球団を買収するということもできるかもしれません。NPBは(野球協約の改正など)知恵を絞って、今回の前沢さんのありがたい話をどうにか生かす方法を考えなければなりません」

 とはいえ、球界参入の意思を公表したからには、水面下である程度の話がまとまり、勝算があってのこととも思われるが…。

「前沢さんはそういう根回しとかをするスタイルの人じゃない。とにかく『当たってくだけろ!』というタイプ。具体的にはまだ決まっていないと思います」

 また、ZOZO球界参入のあかつきには、前沢氏との関係から自身の球界復帰もささやかれていることについては「いやいや、そんなことにはならないでしょう」と、笑って否定した瀬戸山氏だが…。かつての球界再編のキーマンの動向からは、今後も目が離せない。

【瀬戸山氏の経歴】瀬戸山氏は1977年にダイエー入社。88年の南海ホークス買収に深くかかわり、その後ダイエーの球団代表、本部長を歴任。「球界の寝業師」との異名を取る故根本陸夫氏とともに、王貞治のダイエー監督招聘にも動いた。

 2004年にロッテ球団代表に就任すると、同年の球界再編問題では、NPBの選手関係委員長として選手会と交渉。キーマンとして奔走し、当時の選手会・古田敦也会長に握手を拒否されたことなどが話題となった。

 ロッテでは球団代表、球団社長などを務めたが、09年にはバレンタイン監督と対立。11年にはオーナーサイドとの確執もあり、このシーズン限りで辞任した。13年から16年までオリックス球団本部長。現在は千葉商科大学の客員教授などを務めている。