阪神ナインに3つの藤浪効果

2013年02月17日 16時00分

 阪神の注目ルーキー・藤浪晋太郎投手(18=大阪桐蔭)が実戦デビューへ向けて慎重に歩を進めている。その一方で先輩ナインのレベルアップにつながる3つの「藤浪効果」も生まれているという。

 

<効果①>今キャンプは藤浪が移動すれば一緒に多くのファンやマスコミも移動する。キャンプ中の観客動員数も増えており、この藤浪フィーバーが他の選手へ悪影響となることも危惧されるところ。しかし、意外にも虎ナインは「好影響の方が大きい」と声を揃える。選手の1人は「正直、ありがたい。マスコミとかファンが藤浪に偏るので例年よりも自分の時間が多い感じがする。集中できる」と証言。藤浪が“避雷針効果”を発揮しているため、他のナインが自身の練習に没頭できるというわけだ。

 

<効果②>藤浪の加入で例年以上にブルペンが大盛況だ。両サイドにはファンやカメラの列がずらりと並ぶ。普通に考えれば気になってしまいそうだが、何とプラス効果だという。ある投手は「ブルペンで藤浪と一緒になるとカメラのシャッター音がすごいから、集中するのが難しい。でも甲子園はそれ以上。そういう環境で集中する、いいトレーニングになる」と指摘する。過去にも「あの雰囲気の中で投げるのは難しい」と悲鳴を上げる虎投手もいた甲子園球場。騒然としたブルペンで練習することはメンタル強化に役立つのだ。

 

<効果③>まだまだ全開とはいかないものの、藤浪が投じるボールには大投手の片鱗がうかがえると評価が高い。その藤浪の剛球が虎投手陣の意識改革を促している。

 若手投手はこう打ち明ける。「ブルペンで藤浪の直球があまりにすごいから、そこで勝負しようと思わなくなるんです。この時期はどうしても自分が気持ち良い直球を投げたくなるものだけど、おかげでみんな“自分の持ち味を磨く”という原点を思い出すことができる」。あらためて投手としての自分を見つめ直す投手が続出しているのだ。

 

 他のナインへの波及効果がここまであるとは誰も予想していなかったはず。将来の阪神を背負うと期待されている金の卵は登板前からチームに貢献しているようだ。