阪神のドラフト1位ルーキー・馬場皐輔投手(23)が21日のオリックス戦(甲子園)でプロ初登板初先発。6回5安打1失点と好投し、勝ち投手の権利を持って降板したが、試合は延長12回、3―3の引き分けに終わり、プロ初勝利はおあずけとなった。

 試合後「一発を打たれてコースや配球が大事になると実感した。きょう出た課題を復習したい」と決意を新たにした馬場に、金本監督は「直球がファームのいいときの走りじゃなくて心配したが、変化球をうまく使っていた。合格点」。今後も先発チャンスはありそうだが、そんな馬場のさらなる成長のために“馬場一族”の強力援護が期待されている。

 日本で一番有名な「馬場さん」といえば「世界の巨人」との異名を持つ、プロレスラーの故ジャイアント馬場(本名・馬場正平)さんだろう。1999年に亡くなった馬場さんは現在、甲子園からそう遠くない兵庫・明石にある本松寺で眠っている。馬場さんは元プロ野球選手でもあるため「球界の大先輩でもあるし、同じ姓なんだからぜひとも行くべき」(球団関係者)と、タイミングをみての墓参が計画されているのだ。

 本松寺の釈孝修(しゃく・こうしゅう)住職によると、これまで馬場さんの墓参には多くの一般ファンらが足を運んでおり「(馬場さんの故郷の新潟の)三条市やメキシコからもいらっしゃる。いつでも来ていただければと思います」と墓参に問題はないという。

 馬場さんのここ一番にも動じない不動心、勝負度胸を身につけ、阪神の未来を担う大エースへ。プロでの第一歩を踏み出した馬場には、無限の可能性が秘められている。