阪神が3日の西武戦(メットライフ)に5―10と大敗し、交流戦2カード連続の負け越しで借金は再び2となった。守りのミスが続出し、打線は開幕前に交換トレードで放出した西武・榎田大樹投手(31)に7回まで3点に抑えられるなどバツの悪い敗戦…。金本監督は「こっちの自滅のようなもの。甲子園で出直し? そういうことです」と怒りをかみ殺していたが、チーム内で波紋を呼んだのがウィリン・ロサリオ内野手(29)の来日初の二軍落ちだった。

 ここまで打率2割3分、4本塁打、22打点。2日の試合後に降格が決まった“悩める助っ人”に片岡ヘッド兼打撃コーチは「頭をリフレッシュさせてスイングを取り戻してほしい。期間? できるだけ早くということ」と話したが、早くもロサリオに代わる「新助っ人獲得問題」が取りざたされている。

 フロント幹部は「まだ何も言えないが、調査については例年継続して行っているということ」と意味深に話し、金本監督も「オレからどうこうはない。すべてフロントにお任せしている。フロントの仕事でもあるから」と獲得を否定することはなかった。阪神ではここ数年、シーズン途中に助っ人を獲得してきた過去がある。就任3年目で勝負がかかる指揮官をバックアップしようとフロントが動くのは明白で、場合によっては独立リーグ・栃木でプレーする前巨人・村田の再調査を行う可能性もある。

 しかし、チーム内では「いいのが獲れるならロサリオと競わせればいい。刺激にもなる」と賛成する声から「外国人は獲らなくていい。ロサリオを見限るのが早いよ。打てないとか言うけどチームで一番猛打賞の数は多いし、実は得点圏打率も福留や糸井よりもいい。助っ人で注目が高いから逆にかわいそうだ」と反対する声も…。いずれにせよ、今後の緊急補強の動きから目が離せなくなった。