【アナハイム18日(日本時間19日)発】エンゼルスの大谷翔平投手(23)は本拠地でのレイズ戦に「5番・DH」でスタメンに名を連ねた。試合前には次回登板予定の20日(同21日)のレイズ戦に向け、ブルペンで調整した。

 試合前の会見でソーシア監督は前日のレイズ戦で放った大谷の6号ソロについて言及。

「どんな時でも、いい打席は本人にもチームにとっても大事。それが試合の途中でもヒットが必要な時でも、いつだって効果的だし価値がある」と、下降気味となっているチームの流れを変えるきっかけになることを期待した。

「5番・DH」でフル出場した前日は3打席目まで無安打。開幕後では最長の8打席連続ノーヒットとなったが、0―7で迎えた9回の第4打席に中越えの特大ソロを放った。相手先発の右腕クリス・アーチャー(29)には3打席凡退し、9回は投手が交代しており「自分の待ち方、ボールの見方」を微調整し、好結果を出した。「結果がいい時はあまり見えてこない部分は多いが、良くないときにどこが良くないかをつぶしていくのが、前進するにはすごく大事」と最終打席まで緊張感を切らさなかった。

 本塁打と打点は10日以来で4打数1安打1打点。23試合で6本塁打と2桁本塁打への道を折り返した。チームは1―7で負け、3連敗となったが、2試合連続完封負けを阻止する意地の一発に地元ファンから喝采が送られた。ロサンゼルス・タイムズ紙は「大谷の大きな打撃は完封を防いだが、エンゼルスの3連敗を防ぐことはできなかった。99%忘れても構わない試合の9回裏に大谷翔平は、記憶に残る瞬間をくれた」と大谷の一発だけが唯一の救いだったと指摘した。

 一方、前日に大谷を無安打に抑えたアーチャーはこの日、本紙に「大谷は大人でもできないことをやっている。彼はユニコーン(一角獣)のようだ。彼が日曜日に投げることが楽しみで仕方ないんだ」と興奮気味に告白。2桁勝利(10勝)を挙げた昨年はオールスター戦にも選出されている好投手のハートをとりこにした大谷は「最後の打席は次の日につながる打席。この1点が明日の初回につながっていけばいい」と前だけを見据えた。