プロ野球新人タイ記録の6戦連続安打 清宮ぶっつけ左翼守備の狙いは「ゴジラ松井式育成」か

2018年05月09日 16時30分

デビューから6試合連続安打とした清宮

 日本ハムのドラフト1位ルーキー・清宮幸太郎内野手(18)が8日、京セラドームで行われたオリックス戦に「5番・DH」で先発出場。6回の第3打席に右前打を放って6試合連続安打とし、新人選手のデビューからの連続試合安打記録に並んだ。一方、8回の守備からはプロ初となる左翼守備も経験。その意図をめぐってチーム内外で議論を呼んでいる。

 一死走者なしで迎えた6回の第3打席。相手左腕・アルバースの3球目、122キロのスライダーを右前にはじき返した。これでデビュー戦から6試合連続安打となり、ドラフト制以降の高卒新人記録を更新し、巨人・原辰徳ら3人が記録したデビュー戦からの連続試合安打の日本記録に並んだ。

 それだけではない。8回からはDHを解除し、レフトの守備位置に。プロ入り後、清宮が外野練習を行ったのは、2日前の6日が初めて。守備機会はなかったが、プロ初となる外野守備に“ぶっつけ本番”で臨んだ。

 試合後の清宮は「(安打は)一日1本だけど、結果として出てるんでいいことだと思う。これまでの経験を生かせたヒットでした」と笑顔。突然のレフト守備については「見慣れない景色だけど、声をかけてもらって感謝です。早実の練習試合以来です。一軍の試合なのでミスはできない。打球は来なかったけど、カバーリングだったり、いい緊張感でできた」と話した。

 この仰天起用について栗山監督は「すべての幅が広がるように、いろんなことをやっていかないといけない。以上!」と報道陣の質問を遮るように足早にバスに乗り込んだ。前日7日には「一度(二軍に)落とさなきゃいけないとは思っている」と降格を示唆する発言もしていた栗山監督だが、その真意について緒方野手総合コーチは「本塁打や打点が(まだ出ていない)ということは関係ないけど、打ち続けることで(一軍に)残すという可能性は増してくる。そのなかで、どうやっていくかということ」と代弁する。現在は清宮、中田、アルシアの3人で一塁、左翼、DHを回しているが、離脱中の近藤が復帰に着々。清宮を一軍に置いたままDH出場が濃厚な近藤が戻れば、さらにポジションが渋滞する。その可能性を模索しているというわけだ。

 ほとんど練習をしてないなかでの外野守備について、緒方コーチは「一昨日ぐらいから外野守備の練習もしているから、ぶっつけ本番というわけではない。ビジターで早出練習もできないわけで、リスキーだけど、やらないことにはうまくならない」とミスを覚悟の上で実戦のなかで育てていく考えがあることも明かし、さらには「近藤との併用もある」という。

 確かに清宮がヒットを打ち続けている以上、二軍には落としにくい。この日も右翼ポール際に本塁打性の惜しいファウルがあったが、そのうち本塁打が飛び出せばなおさらだ。ではどうすればいいのか。本紙評論家の得津高宏氏は「それでも一度は二軍に落とすべきです。まだ守備や走塁など二軍でやるべきことは山ほどある。あの松井秀喜も5月に一軍デビューした後はいったん二軍で経験を積み、一軍に定着したのは8月以降でした。栗山監督の頭には松井の例があると思いますね。今回、無理を承知で外野を守らせたのも、外野で失敗させてそれを口実に二軍に落とすつもりなのでは」と話した。

 いずれにせよ、清宮の活躍は首脳陣の想定の範囲をはるかに超えていたということか。今後も清宮が活躍すればするほど、首脳陣の「うれしい悲鳴」が聞こえてきそうだ。

関連タグ: