NHK大みそかの「第65回紅白歌合戦」の司会は、白組がジャニーズの嵐、紅組が女優・吉高由里子(26)に決まった。総合司会は有働由美子アナウンサー(45)が務める。今年の司会人事は波乱なく下馬評通り。まさに“鉄板”だったが、実は裏テーマがある。「嵐の司会は今回が最後」というものだ。15周年の節目の今年を最後に、嵐は紅白の司会から“勇退”することが既定路線だという。

 予想通りの発表となった。5年連続の嵐は、その安定感を、一方の吉高は今年放送されたNHK連続テレビ小説「花子とアン」でヒロインを演じ、過去10年の朝ドラで最高視聴率を獲得したことが、それぞれ評価された形。人生初司会となる吉高にがぜん、注目は集まるだろうが、本当に注目すべきは、今年デビュー15周年の嵐だという。


 10日に行われた会見の席上、嵐の相葉雅紀(31)は「5年連続で司会をやらせてもらえるとは夢にも思わなかった。今年も紅白の司会で締めることができて本当にうれしい」などと抱負を語ったが、5年間はむしろ既定路線だ。


 ある音楽関係者は「嵐は2009年に紅白初出場、翌年に初司会という大役を任され、今年まで続けています。実は初めて司会をした10年の段階で、『5年間は嵐で』という内々の“密約”があったと言われており、それが今年で終了します」と舞台裏を明かしている。


 紅白全体では“アナ雪コーナー”だったり、特別ゲストの出演などが話題になるだろうが、それはあくまで表向きの話だという。


「実は、裏テーマは『嵐の勇退』。大御所の北島(三郎)さんが紅白を卒業した今となっては、当然、嵐が大トリで歌うことも“鉄板”。それに、番組のところどころで“嵐のこれまでの軌跡”なんてのも見せてくるでしょうね」と同関係者。


 一方の吉高は、会見で「NHKはよくも私を選んだなあ、と思います。『危なっかしい』という声が多いと思いますが、みんなで見守って成長を見届けていただければ」と語ったように、その“自由奔放さ”が一部から危険視されている。


 テレビ局関係者は「昨年の紅組司会の綾瀬はるかは天然かつマイペースな性格の持ち主で、生放送の司会をこなすことができるのか?と話題になりましたが、吉高もまたちょっと違った種類の天然な性格です。下ネタ上等で、何を言いだすか分からない部分がある。大みそかの生放送で、とんでもない失言が飛び出すかもしれません」と期待する声は大きい。


 しかも期待する声が大きければ大きいほど吉高はその声に沿うタイプ。


「そもそも、下ネタ好きというのもあるでしょうが、周囲が『こう言ったら面白いだろうな』と思うことを察知し、実践してしまうのが吉高。いい意味で言えばサービス精神が旺盛。JRAのキャンペーンのときなんかは、まさに典型例ですよ」とはある芸能プロ関係者。吉高のJRAとは、11年にCMキャラクターとして起用された時のこと。騎手が使うムチを手にし、自ら「吉高といえばムチでしょう」と共演者を叩いたことがあるが、これがいわば“吉高伝説”の始まりでもあった。


 生放送とはいえ、周囲の期待が大きければ生放送であれ、何かしてくれるのが吉高。フォローのため、総合司会の有働アナが右往左往するシーンも見られそうだ。


 嵐が最後の司会となる今年の紅白は、紅組司会の天然・吉高が予測不可能な嵐を巻き起こすかも…。