名門の惨状に、OBの怒りが爆発した。ジャイアンツは8日(日本時間9日)、本拠地オラクル・パークでのナショナルズ戦に3―4で逆転負けを喫した。9回表を迎えた時点では3―1。エースのウェッブが8回5安打1失点、無四球9奪三振、99球の快投で勝利目前まで運んだが、ビテロ監督ら首脳陣は続投ではなく救援策を選択。ところが3連投となったウィンが3点を失い、痛恨の白星を取りこぼした。

 これに猛然とかみついたのが、古巣の元オールスター投手で現アナリストのショーン・エステス氏(53)だった。米メディア「ヘビー」によると、同氏は試合後、ウィンに批判が向く流れを真っ向から否定。「彼の腕は疲れている。もう限界だった。今日、出るべきではなかった。出るべきだったのは先発投手だ」と断罪したという。ほこ先は打たれた投手ではなく、疲弊が明らかな救援投手を送り出したベンチに向けられた。

 エステス氏の怒りには根拠があった。ウィンは直近で登板過多となっており、今回が3試合連続のマウンド。しかもチームは前夜のカブス戦後にシカゴからサンフランシスコへ大陸横断の移動を強いられていた。対照的にウェッブは前回登板でもブルワーズを7回無失点に封じたばかりで、この日も8回終了時点で99球。エステス氏は「彼はエースだ。100球以上を投げた経験もある。9回も投げたかったのは間違いない」と語り、勝負どころでエースを下げた判断を疑問視した。

 疑念は継投だけにとどまらない。9回一死二、三塁で打席にはエイブラムス。カウント2ボールとなり、一塁も空いていた。だがジャイアンツは敬遠せず勝負を選択。結果、エイブラムスに同点の2点適時打を浴び、最後はライルに勝ち越し打を許した。エステス氏は「なぜそんな選手に負けるんだ。理解できない」と切り捨てた。

 この敗戦でジャイアンツは27勝40敗。ナ・リーグ西地区4位に沈み、首位ドジャースとは15・5ゲーム差まで開いた。かつて世界一を3度味わったバスター・ポージー編成本部長(39)体制にも、補強、育成、現場人事の全てで厳しい視線が注がれている。打線が上向いても、投手運用が崩れれば勝ち切れない。古豪の迷走は、もはや一投手の炎上では片づけられない段階に入っている。