広島は13日、敵地エスコンフィールドでパ首位・日本ハムに6―2で快勝。貯金を3とし、セ3位に再び浮上した。
その中で持ち味を存分に発揮したのが「6番・DH」で先発出場した坂倉将吾捕手(27)だ。今季初となった指名打者での出場について「あまり違和感なく入れた。経験がないわけじゃないんで」と振り返った言葉通り、4打数2安打1打点と活躍。2回の右前打に続き、4回には「真っすぐが速いという認識はあった」と評した相手先発・伊藤大海投手(27)の153キロを捉え、右中間を破る先制の適時三塁打を放つなど敵エース攻略の先導役となった。
2021年にセ2位の打率3割1分5厘をマーク。球界を代表する「打てる捕手」は今季、首位打者も含め初の打撃タイトル獲りを目標にしている。一方で球界は今年も「投高打低」の傾向が顕著で、セの3割打者は中日・岡林のみ(13日現在)だ。そんな打者受難のシーズンにおいて坂倉は同日現在、打率2割9分。規定打席に達していないものの仮にランクインさせてみると、リーグ4位の好位置につけている。
そんな鯉の好打者は今季、打席内でこれまでにない「新感覚」を身につけている。
「今年は打席内で何かが気になったりとか、考えたりとかして、打席を迎える感覚がない。『とにかく振るしかない』という感じで(打席に)向かえています」(坂倉)。
つまり〝無我〟の境地で打席に入れているという。本人が明かした「新感覚」はもちろん、いい意味での例えだろう。言い換えれば、メンタル的にも投手との対戦に没頭できている実感があるようだ。
そんな悟りの境地を得たことで、結果に対しても割り切りができるようになった。際どいコースの「ストライク」や「ボール」の判定に対し、自分と主審の見解が異なったとしても一喜一憂しなくなったという。「それよりも仮にボール球だったとしても〝これ〟と決めた球を打ちにいくこと大事にしています」。あくまで自分の狙い球に集中して勝負に臨み、出た結果を顧みるようにもなった。
規定打席に今後到達し、4年ぶりとなる打率3割は当然ながら「マスト」で求めていきたい数字。坂倉も「今はそれ(打率)を考えることはないですが、最終的にその数字が残れば」と謙虚に語っている。現状の〝隠れ首位打者候補〟からバットマンレースの表舞台に出るタイミングまで、雑念のない打席を積み重ねつつ己を高めていく。












