「セ界最強打者」攻略法はハッキリ言うてこれしかないよ――。阪神・佐藤輝明内野手(26)が5日の日本ハム戦(エスコン)で2戦連発となる16号ソロをマーク。プロ通算100号に到達するメモリアルアーチで7―1の完勝劇に貢献した。

 先頭打者として打席に入った8回。相手投手・福谷が投じた甘く入ったスライダーを完璧に捉えると、白球は一瞬で右翼席上段に到達。敵将・新庄監督が一塁ベンチから拍手を送るほどの見事な特大弾だった。

 16本塁打、41打点、OPS.959はいずれもセ・リーグトップの成績。プロ5年目にして、本格的な打撃開眼の時を迎えつつある規格外男は、左打者泣かせで知られる甲子園をホームにして戦うハンディを背負いながら、シースン42本塁打、106打点ペースだ。打率もセ7位の2割8分8厘と課題だった確実性も大きく向上している。

「今は前でさばけているから変化球を一番いいポイントで打てている」と主砲を称賛したのは、テレビ解説のため球場を訪れていた岡田彰布前監督(67=現オーナー付顧問)だ。自身が指揮官在任中に繰り返し説き続けてきた「前さばきの理論」を実践できているとの見方を示した格好だが、辛口で知られる前虎将の話題の矛先は次第に、日本ハムバッテリーの〝厳しさを欠いた〟配球へと向かっていった。

「全然厳しいボールを投げないですよね。なんでやろね。50試合くらい消化して12球団(の主力打者で)デッドボール0は佐藤輝だけですよ。俺が相手監督だったら厳しいコースに直球を? そら投げさせます。去年までみんな厳しい攻めをしてたじゃないですか。今年はしないんですよね」

 快調なペースでアーチを量産している佐藤輝だが、その最大の要因は外角の球を逆方向へはじき返す技術が高まったことにある。にもかかわらず、ライバル球団のバッテリーは、虎の背番号8の〝泣き所〟とも呼べる「直球を主体とした内角への厳しい攻めが少なすぎる」というのが岡田前監督の指摘だ。

 完全に苦言モードに突入した岡田前監督は「各球団(佐藤輝への配球を)変えるかなと思ったけどあんまり変えないよね。真っすぐを投げないよね。怖いのかな。ホント不思議よね。何かあるのかなあ?」と首をかしげ、テレビ中継という「超・衆人環視下」でサトテル攻略法を公開してしまう始末だった…。

 虎の重鎮OBとしての立ち位置にある岡田前監督だが、野球解説に臨む際の信条は「阪神の応援ではなく、あくまでも野球という競技の解説に徹すること」だという。自軍にも敵軍にも忖度なしの〝ハッキリ言うて節〟だからこそ、同氏の野球解説は「今、世界で一番面白い」(放送関係者)とまで言われるのだろう。