パ・リーグ連覇と5年ぶりの日本一奪還を目指すソフトバンクは、オープン戦を9勝6敗3分けの4位で終えた。投手陣では上沢が加入するなど戦力の厚みが増し、野手陣は山川、近藤といった強打者がそろう。そんな王者に死角はあるのか。球団OBで本紙評論家の加藤伸一氏がシーズンを占った。

【加藤伸一・インハイアウトロー】メンバーの力量と層の厚さ。控えから二軍選手のレベルまで、普通に考えればリーグ優勝する戦力がある。ライバルとなるのはやはり日本ハム。昨季は13・5ゲーム差が開いたものの2位で、直接対決の勝率も5割(12勝12敗1分け)。選手層もホークスほどとは言わずとも、徐々に充実してきており、オープン戦も首位(10勝3敗3分け)と勝ち慣れてきている。オープン戦とシーズンは別物だが、この結果は選手にとっては自信になる。

 今年は上沢が加入し、近藤、有原と今のホークスには元日本ハムの選手も多い。現在の日本ハムの選手にも意地があるだろうし、ホークス戦には「なにくそ」という気持ちで向かってくる。パ・リーグが盛り上がることを期待したい。

 ホークスは12球団で最も穴が少ない球団といえるが、数少ない不安材料は野手陣の高齢化。近藤、柳田、山川の主力どころは30代。柳田も1年間出続けることは難しくなってきた。層が厚いといっても、そう簡単に山川、近藤の代わりは出てこない。シーズンを通して本当に戦い切れるのかという不安は残る。

 ホークスは実績のある選手が多いが、ケガも多いチーム。ケガを防ぐ方法はないが、負担をかけないように時にはスタメンを外して休ませながら起用する必要がある。

 シーズンは「こんなはずじゃなかった」というケースもある。去年のことはもう終わったこととして、今年はまた一からという戦い方をしていかないと、なかなかチームのバランスは取れない。プロ野球は怖い。優勝に一番近いチームではあるが、リーグ連覇は簡単なことではない。

(本紙評論家)