面白い存在が、鯉投に加わった。昨年の現役ドラフトで日本ハムから広島に加入した鈴木健矢投手(28)だ。
チーム唯一の下手投げとして、ここまでオープン戦は3試合無失点。11日のDeNA戦(マツダ)ではNPBでも屈指の右の強打者である牧、オースティンの2人に対し、ともにスライダーでそれぞれ右飛、投ゴロ併殺と〝緩急〟で仕留めた。直球の平均は120キロ台でシンカー、スライダーに加え、100キロに満たないカーブを操る変則サブマリンとして一軍中継ぎ陣に定着しつつある。
2019年に社会人のJX―ENEOSから日本ハムにドラフト4位で入団した。最速147キロでスリークオーターの投手だったが、22年にアンダースローに転向。リリースを変えてからまだ3年程度なだけに、本人も「僕のアンダースローはまだ未完成。まだ描いているものではないですね」と〝伸びしろ〟を感じているという。
サブマリン投手としての理想は「しなやかさとリリースの低さ、緩急の使い方」。これらは自身にとって憧れの存在であるNPB通算87勝、2度のWBC日本代表経験を持つ元ロッテ・渡辺俊介氏(48=現日本製鉄かずさマジック監督)のストロングポイントだ。
下手投げ転向後、古巣の同僚のツテを頼りにし、オフに同監督が指揮する「かずさ」の自主トレに参加。〝本家〟とキャッチボールした時の100キロ前後のカーブが忘れられないと明かす。
「カーブって最後は〝垂れ〟ますよね? 僕のは、下から上がって、まだ最後は落ちる軌道。でも、俊介さんのは下からそのまま浮き上がって、垂れずにミットにつく。しかも、回転が強いまま。普通、重力があるはずなんですけどね(笑い)。それでいて球自体は、なかなか(受け手に)来ない」。対打者のタイミングを外す同氏の〝垂れないカーブ〟に驚がくしたと明かす。
「特に試行錯誤中です」と語るカーブは、渡辺氏と同じ球速帯。新天地でも本家の〝魔球〟習得を目指し、鯉投はもちろんセ・リーグの中でも「オンリーワン」の存在を目指す。













