日本維新の会の代表選が1日に大阪府内で行われ、吉村洋文大阪府知事が新代表に選ばれた。吉村氏の圧勝は事前に想定されていたとはいえ、斎藤ブームにかき消され、盛り上がりに欠けた。

 10月の衆院選で公示前から6議席を減らすことになった維新は党の立て直しが急務。代表選には吉村氏のほかに、金村龍那衆院議員、空本誠喜衆院議員、松沢成文参院議員が出馬して、政策を戦わせていた。

 もっとも、時期がよくなかった。代表選は11月17日告示だったのだが、兵庫県知事選の投開票日と重なった。再選した斎藤元彦知事を巡っては公職選挙法違反疑惑が飛び出すなど話題が続いており、維新の影は薄くなった。

 また、国政でも国民民主党の玉木雄一郎代表の不倫騒動が先月11日に発覚し大騒ぎになっていた件の余波があっただけでなく、〝席に座ったまま握手〟など石破茂首相の外交マナーが大問題となったこともあって、ますます存在感を出すことができなかった。

 永田町関係者は「〝金村って誰?〟〝空本って誰?〟っていう状態で、初めから吉村氏勝利が目に見えていた。松沢氏が一騎打ちに持ち込めるかどうかだったが、それも難しかった」と指摘した。

 実際に投票総数1万809票のうち、吉村氏は8547票を獲得。金村氏は635票、空本氏は492票、知名度があるはずの松沢氏ですら1066票とかなり引き離されていた。

 別の永田町関係者は「ある候補者の周辺は吉村氏には勝てないと想定した上で『代表選中に政策の議論をして候補者の政策を吉村氏にアピールする。代表となった吉村氏に候補者の政策を取り上げてもらえるかもしれない』と作戦を語っていた」と明かした。9月の自民党総裁選が誰が勝つか分からない戦いだったことに比べると緊張感に欠けた面があったかもしれない。

 吉村氏に対抗できる候補者を出せれば次は盛り上がるはずだが…。