北朝鮮の〝工作〟に翻弄されてしまったのか…。日本サッカー協会(JFA)は20日、なでしこジャパンが24日に北朝鮮と対戦するパリ五輪アジア最終予選第1戦の会場が、サウジアラビアのジッダで開催される見通しとなったことを明らかにした。

 第1戦の会場を巡っては昨年末に平壌での開催が発表されていたが、今月8日になって中立地の方向で調整されていることをJFAが発表。しかし、その後はアジアサッカー連盟(AFC)から連絡がなく、19日になってようやくJFA側にジッダ開催の方針が示された。これを受けてJFAは急きょ出国へ向けて準備。なでしこジャパンの選手やスタッフは20日に千葉県内で練習後、夜遅くにサウジアラビアへ向けて出発した。

 ただ、この段階においてもAFCからの正式な決定連絡はないまま。代表の公式戦の会場や試合時間が、4日前まで決まらない前代未聞の事態となっている。今回のドタバタ劇の裏に透けて見えるのが、北朝鮮による〝揺さぶり〟だ。

 韓国メディア関係者は「北朝鮮チームはかなり余裕をもって、国外で暑さ対策をしながら合宿を行っているようだ。移動しやすい場所のようだし、開催場所が早い段階で決まっていたかのような行動に見えるが…」と指摘する。北朝鮮側はAFCからサウジアラビア開催の打診を受けて自分たちは準備を進める一方で、あえて受諾はせず、中国など他の選択肢もちらつかせながらギリギリまで開催地の決定を遅らせた可能性がある。

 もちろん狙いは、なでしこジャパンに動揺を与えることだ。実際、欧州組の一部は短期間に連続の長距離移動を強いられ、試合当日は気温35度の予報で猛暑も見込まれるジッダの暑熱対策もチームとして全くできていない。過酷な状況の中、なでしこジャパンは五輪切符へ先勝できるか。