写真の場面であなたならどうする? 何を切る? 下にある【答え】を読む前にまずは考えてみよう。

 親番維持に向けてカン3筒、ペン3索をチー。ダブ東が暗刻になったのはいいが、既にリーチが入っており、押している選手もいる…。

【答え=2萬】麻雀というゲームの熟練度がよくわかるのが攻守の押し引きだ。「全ツッパ」と呼ばれる放銃覚悟でとにかくアガリに一直線という戦術は、潔さもある分、無理攻めになることも多く、戦う相手のレベルが上がるほどに、その攻撃はかわされ逆にカウンターを食らうことが増える。鳴きを入れて手牌を短くした後はなおさら。一度前に出てしまった分、後戻りができないと放銃するアマチュアも多い。猿川真寿(B)も2つの鳴きを入れたところで反撃を受けて苦しい状況に追い込まれたが、冷静な判断で放銃を回避した。

 カン3筒、ペン3索と親番維持に積極的な鳴きを入れた猿川だが、確定した役はなく東または發が鳴ければようやくアガれるダブルバック状態だった。14巡目、東を暗刻にしてダブ東になったのはいいが、テンパイするには1萬か2萬、わずか2種のうちどちらかを切るしかない。1萬を切れば2萬・發のシャンポン待ちになり、發なら高目にもなる。ただし場には1枚も見えていなかった。

 猿川は河を見て「全体的に字牌が高く、發がすでに持たれていそうで、危険度も高く感じていた」という。読みはズバリ。下家でリーチを入れていた仲林圭(P)は七対子だったが、そこに發が2枚隠れていた。さらに1萬は、その仲林のロン牌。2萬を切ってのペン3萬テンパイは大正解だった。

 もちろんリーチをしてきた仲林も警戒していたが、猿川には対面の内川幸太郎(サ)の押しも強く見えた。仲林のリーチに対して、撤退することなく無筋を連打。それもそのはず、内川には平和・赤2・ドラに高目なら三色同順、安目でも一盃口がつく勝負手が入っていたからだ。「1萬は仲林さんに当たりそうというよりは、押している内川さんの方に切りにくい。東を引いてテンパイしましたが、アガリ自体がなさそうと感じていたのもあるので、2人に共通安牌となる2萬切りとなりました」。東場とはいえラス目で親番。ノーテン親流れは避けたいところではあったが、冷静な判断が光る選択だった。