今季のF1最終戦アブダビ・グランプリ(GP)でアルファタウリの角田裕毅(23)が今季最高タイとなる8位入賞を果たしたが、1ストップ作戦が物議を醸している。

 角田は決勝で6番手スタートから序盤に上々のスピードを見せていたが、多くの選手が2ストップを選択する中で果敢に1ストップ作戦を選択。終盤はタイヤの余力が落ちてペースを落とし、順位を次々と下げていく中で最後はレジェンドのルイス・ハミルトン(メルセデス)の猛追をなんとか振り切って8位を死守した。この懸命のドライビングが評価されて、ファン選出の最も活躍した選手「ドライバー・オブ・ザ・デー(DOD)」を初受賞した。

 レース後、角田は話題を呼んだ1ストップの〝奇策〟について「一時はトップ6でフィニッシュできると思った。うまくいかなかったが、そのまま走り続けて1ストップ戦略を試したことを後悔はしていない」と語った。

 角田が駆った今回のアルファタウリのマシンは改良で健闘を見せていただけに、他の選手と同じ2ストップ作戦ならもっと上の順位が望めたとの指摘が続出している。

 F1界からも疑問視する声が上がっており、元F1ドライバーのカルン・チャンドック氏が自身の「X」(旧ツイッター)で「今回の角田裕毅の戦略が理解できない…」と批判。「第1スティントではトップ6以内を走行していたが、この1ストップのせいで代償を払うことになった。コンストラクターズ争いで有利に進み、さらに(チームが)1000万ドル(約15億円)を獲得できる好位置を獲得しているのに、なぜ1ストップでギャンブルをする必要があるのか」と糾弾した。

 角田はスタート位置をキープして6位でゴールすれば、製造者部門でアルファタウリがウィリアムズを抜いて7位に上がり、そのぶん賞金額も大きく違ったため、多くの犠牲を払うことになったと厳しく指摘したのだ。

 1ストップ作戦は角田の意思もあってチームと協議して決めたとみられるが、その是非を巡って議論を呼びそうだ。