エンゼルスからFAになった大谷翔平投手(29)に対し、メジャー通算214勝を挙げているレンジャーズのマックス・シャーザー投手(39)が金言を送った。

 メジャーOBらによるデジタル・ベースボール番組「ファウル・テリトリー」にゲスト出演したシャーザーは20日(日本時間21日)に大谷に対する勧誘スピーチを求められ「お金は最高だけど、勝つことはそれ以上に良い。もし勝つために(レンジャーズへ)来るんだったら、お金より良いことを約束するよ」とコメントした。

 MLBの規則上、選手らは直接的な勧誘はできない。シャーザーの今季年俸4333万ドル(約64億3000万円)はアストロズのジャスティン・バーランダー投手(40)と並んでメジャー最高額、今季を含め2度のワールドシリーズ制覇を経験。お金と勝利をともに手にしているだけに説得力は十分すぎる。なお、「大谷について球団関係者とは一度も話していない」と付け加えた。

 また司会の一人、トッド・フレイジャー氏はレンジャーズの本拠地があるテキサス州は個人所得の納税義務がないことを指摘。レンジャーズはここ数年、FA選手らとの大型契約にも成功している。

 21年11月下旬に2日間で、コーリー・シーガー内野手(29)と10年3億2500万ドル(約367億円)、マーカス・セミエン内野手(33)と7年総額1億7500万ドル(約193億円)と契約して驚かせた。2人とも大谷と今季のア・リーグMVPを争う活躍でチームの世界一に貢献した。金銭的に優位なだけではなく、大谷が渇望している勝利に近いといえるだろう。

 レンジャーズには現在DHに決まった選手がいない。来季は打者専念の大谷にとって条件を満たす球団であることは間違いなさそうだ。