森保ジャパンが2026年北中米W杯へ向けて超異例の〝サブメン開幕〟だ。日本代表は16日に行われたW杯アジア2次予選の初戦ミャンマー戦(大阪)で5―0と圧勝し、8大会連続出場へ好スタートを切った。実力通りの結果となったが、元日本代表FW武田修宏氏(56=本紙評論家)はスタメンの顔ぶれに注目。多くの主力を温存する策を「いまだかつてない」と指摘し、森保一監督(55)の狙いを分析した。

 日本はホームの大声援を背に序盤からミャンマーを圧倒する。相手が守備を固めてもお構いなしで、前半からFW上田綺世(フェイエノールト)の2得点とMF鎌田大地(ラツィオ)の得点で3点を奪取。後半も緩めることなく、同5分に上田がハットトリックを達成し、終盤の同41分にはMF堂安律(フライブルク)がダメ押し点を決めた。

 守備陣も相手のシュートをゼロに抑える完璧な内容。史上最強と称される森保ジャパンが攻守に隙のない試合運びで北中米W杯予選を船出した。森保監督も「どんな大会でも初戦は難しいが、選手たちはいい準備をしてチャレンジする姿勢を見せてくれた」と高く評価した。

 好発進で武田氏が着目したのがスタメンの陣容だ。「W杯予選の開幕戦でレギュラーをベンチに置いた。どんな相手でも初戦はベストメンバーを組むもの。そうじゃないことなんていまだかつてないよ」と驚きを持って指摘した。

 この日は主力のMF伊東純也(スタッド・ランス)、MF遠藤航(リバプール)、MF久保建英(レアル・ソシエダード)、FW浅野拓磨(ボーフム)をベンチに置いたまま起用せず。MF守田英正(スポルティング)も途中出場で、DF冨安健洋(アーセナル)は疲労を考慮したとはいえベンチからも外した。いわば〝サブメンバー〟でW杯予選の開幕を迎えたのだ。

 同じく森保監督が指揮を執ったカタール大会をはじめ、これまで日本代表が戦ったW杯予選の開幕戦では負傷した選手などを除きベストメンバーで臨むのが通例。しかし今回はこの〝常識〟をあえて打ち破ったのだ。その理由を武田氏は「まず次のシリア戦(21日、ジッダ)がこの組では一番のヤマなので、そこに照準を合わせたのだろう」と説明した。

 続けて「ただ、それでメンバーを大幅に変えられるのが今の選手層の厚さ。さらに、森保は多くのプランを用意していることが大きい。今回はFW細谷真大(柏)やMF佐野海舟(鹿島)など新戦力にも経験を積ませて、先を見据えて勝ちながら育成も進めている。さすが森保といったところではないか」と指揮官の深謀遠慮に思わずうなった。

 W杯予選開幕から光った森保采配。優勝を目標とする本大会へ、まずは視界良好だ。