名古屋で早くも〝中田待望論〟が巻き起こっている。巨人は15日に中田翔内野手(34)を自由契約にすることを発表。大砲の電撃退団にいち早く反応したのが中日・立浪和義監督(54)だ。打線の強化が喫緊の課題となっており、獲得に動くとみられる。こうした流れに、中日OBの間からも通算303本塁打の大砲を待ち望む声が続出。低迷が続くチーム大変革のキーマンとして中田翔への期待が高まっている。

 立浪竜の大逆襲が始まった。中日が前巨人の中島宏之内野手(41)、前ソフトバンクの上林誠知外野手(28)、前阪神の山本泰寛内野手(30)、板山祐太郎外野手(29)の獲得に動いていることが、この日までに分かった。通算1928安打の中島をはじめ野手4人を一気に補強し、長年の課題である貧打解消を目指していく。

 さらに今後、注目されるのがこの日、巨人を電撃退団することが発表された中田翔を巡る動きだ。ナゴヤ球場で報道陣から中田翔についての質問を受けた立浪監督は「(2013年の)WBCでも一緒にやってますし、今でも自分は親しい関係にあるとは思います」とコーチとして参加した侍ジャパンでの関係性に言及した。さらには「ジャイアンツで故障もありましたけど、勝負強いということはなかなか身につくものじゃない。実際100打点以上、何回(5度)も挙げている選手。うちに必要なのはもちろんホームランもそうですが、やっぱり打点を挙げてくれる選手というのも魅力は感じますよね」。竜の指揮官はその実力を高く評価しただけに、中田翔が自由契約選手となれば中日が動くことはほぼ確実とみられる。

 この流れに敏感に反応したのがドラゴンズの長期低迷を嘆いていたOBたちだ。「中田が来れば得点力不足も解消されるはず」「日本ハム、巨人でプレーしてきた経験を中日の若手選手も学べるのは良いこと」「おとなしい選手が多い中日にはああいう選手が必要」と名古屋では早くも〝中田効果〟を期待する声が噴出している。

 中でも星野監督の側近だった元バッテリーコーチの金山仙吉氏(72)は「中田獲得は大賛成。彼が来ればチームも変わる。絶対に獲り対する態度は真剣。ガッツのある中田のようなタイプはお客さんも喜ぶし話題にもなる。チームがガラッと変わるよ」と打点王に3度輝いた右のスラッガーが「ドラゴンズ大変革」の切り札になるとみている。

 確かに日本球界を代表するポイントゲッターが中日入りするとなれば、来年2月の沖縄・北谷での春季キャンプでも大きな話題となるのは間違いないだろう。立浪監督が指揮を執るようになってから親交の厚いPL学園時代の先輩・清原和博氏(56)も昨年、今年と中日キャンプを訪れている。3年連続で清原氏が中日キャンプを訪れることになれば、巨人の元4番2人が立浪監督のもとで顔を合わせる可能性も出てくる。清原氏と中田翔の〝合体〟が実現すれば「これは盛り上がるでしょう」と金山氏は早くも胸を躍らせている。

 くしくも、ちょうど1年前の11月15日に中日は阿部を放出して楽天から涌井を獲得。さらにその3日後の同18日にはDeNAとの間で京田と砂田の交換トレードを実現させているが、今年は昨年以上にドラスチックな補強が行われそうな雰囲気。強竜打線復活へ――。ミスタードラゴンズの「本気」が見られそうだ。