スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさん(20)が20日、インスタグラムで「ガザ側に立つ」と表明した。イスラエルメディア「Yネット」が「イスラエルへのテロ攻撃を無視している」と批判した。

 グレタさんはインスタに「ガザ側に立つ」と書いたボードを持った写真と共に「私たちはパレスチナとガザと連帯してストライキしています。世界は声をあげ、パレスチナ人と影響を受けたすべての民間人の即時停戦、正義と自由を求める必要があります」と記した。コメント欄は賛否両論となっている。

 この投稿を受けて、Yネットは「トゥーンベリ氏は殺害された1300人のイスラエル人についてまったく言及せずに、パレスチナ人を支持した。イスラエル人のインスタグラムユーザーは『ハマスによる恐ろしい虐殺をどうして無視することができるのか』とトゥーンベリ氏を批判した」と報じた。

 イスラエル人のインスタユーザーは「ガザについて、実際に何が起こっているのか分からないことを公表しないでください。私も環境活動家で、あなたから多くのインスピレーションを得ています。しかし、イスラエルでは人々が虐殺され、赤ん坊や子供が誘拐されました。一方的な立場を取らないでください」と書いた。

 別のユーザーは「ハマスが2週間前にイスラエルで行ったことを無視して、よくも自由と人権について語れるものだ。1300人の国民が自宅で虐殺され、命を焼かれたのだ。ハマスとヒズボラから中東を解放せよと言うべきだ。あなたが言うのはガザ、そしてパレスチナの自由だけだ、恥ずべきことだ」と強く訴えた。

 グレタさんは17日に英ロンドンのホテルでエネルギー業界の会議で抗議デモに参加し、公共集会の条件を遵守しなかったとして、逮捕・起訴された。すぐに釈放され、19日にロンドンのJPモルガン前で「オイリー・マネー・アウト(油まみれのカネを出せ)」と抗議活動を行ったばかりだった。