西武は18日のロッテ戦(ベルーナ)で延長12回の末、1―2と逆転負け。今季130試合目にして借金は13に膨らみ、シーズン勝ち越しもなくなった。

 1―0の9回二死二塁から3番手・クリスキーが安田に右前適時打を浴び、二走・和田が生還。延長12回二死三塁のピンチで6番手・ボーが暴投し、勝ち越しの本塁生還を許して万事休す。初回に中村の適時打で挙げた虎の子の1点を死守できなかった。

 それでも松井監督は「選手がよくやってくれた。こういうことはありますから。別に古市が悪いわけでもないし、責任を感じなくていいと思います」と振り返り、ボーのスライダ―を後逸した2年目捕手・古市をかばった。

 それにしてもチーム防御率がリーグ3連覇目前の首位・オリックス(2・64)に次ぐ2位の2・96にもかかわらず、5位に低迷する西武の〝ブルペン問題〟に解決策は見えない。

 昨年までブルペン陣の中心にいた平良がたっての希望から先発転向。その平良と昨季の最優秀中継ぎ投手賞を分け合った水上の調子が上がらず昨年の60試合から大きく登板数を減らし、18日現在で20試合にとどまっている。

 守護神・増田が再三の背信投球で9月1日に抹消。抑えの座は暫定的に緊急補強したクリスキーとなったが、課題のブルペンに昨年までの安定感は戻っていない。チームには「山川問題」、さらに「外野手問題」と合わせ、来季への大きな課題が残されたままだ。

 チーム関係者は「セットアッパーとしての平良の代わりは簡単には出てこない。来年で36歳を迎える増田の後継者づくりは、これからのチームの課題となってくる。ドラフトと外国人補強で補えない部分は配置転換ということも考えていかないといけないと思う」と指摘する。

 来季以降のブルペン再編には、2桁勝利投手が4人誕生する可能性のある先発投手陣(高橋、平良=10勝、今井、隅田=9勝)からの配置転換も視野に入れていく流れになりそうだ。(記録は18日現在)