V3目前のオリックスが街中の盛り上がりを気にしている。
18日の楽天戦(京セラ)では序盤から相手先発の田中将を攻略して6―3と快勝し、優勝マジックを4とした。最短Vは20日の本拠地・ロッテ戦。それを逃せば試合のない21日にロッテのソフトバンク戦(ペイペイ)での敗戦を待ち、京セラで無観客Vを迎える可能性もある。
22日はロッテとともに試合がなく、翌23日に敵地・福岡でソフトバンク戦が組まれており、この辺りまでずれ込むこともあり得そうだ。いずれにせよ球団では、さまざまなケースを想定してリーグ3連覇達成時の準備を整えている。
加えてチーム関係者が気にかけているのが、街中での盛り上がりだ。セ・リーグでは14日に阪神が18年ぶりの優勝を決め、大阪・道頓堀が虎党で大混乱。約1300人の警察官が警備に当たる中で戎橋から道頓堀川のダイブが相次いだ。
だが、一方のオリックスは…V2まで日常の光景と変わらなかった。25年ぶりの優勝だった一昨年は警官隊が待機していたものの、ロッテの敗戦待ちによる本拠地での無観客V。コロナ禍も重なって道頓堀にファンは集まらず、敵地・仙台での胴上げとなった昨年も同様だった。果たして地元胴上げの可能性のある今年はどうなのか――。
球団関係者は「ファンの喜び方が違うので、阪神みたいなことにはならない。阪神は生活の一部みたいになっているし、文化でしょう。ウチのファンは冷静で行儀がいいし、居酒屋で盛り上がっても外でああいう熱狂の仕方はしないでしょうね。通行人の迷惑だし、あんなことはこちらも望んでいない」と指摘。ファン気質の違いから街中でのフィーバーは起きないとし「3連覇だし、優勝に慣れてきている部分もある」とも見ている。
とはいえ、道頓堀は民衆による〝歓喜爆発のメッカ〟でもあるだけに、まったく絵にならないのも寂しい話。そのため球団内からは「ウチが大阪の球団なんだから少しは騒いでほしいし、地元胴上げなら道頓堀もそうなるんじゃないか。もちろん飛び込んだりはダメだけど、昨年の40万人集まったパレードを見ていると、今年は盛り上がりそうな気もする。ユーチューバーが何かけしかけてくれるかもしれない」と期待する声も聞かれる。
果たしてオリックスVフィーバーは起きるか…。