◇新開航(27)福岡支部118期
ボートレース下関のプレミアムGⅠ「第10回ヤングダービー」が19日に開幕する。ボートレース界の未来を背負う新鋭レーサーが、ルーキー世代の覇権をかけて激しくぶつかり合う。V候補をピックアップするカウントダウンコラム「きらめけ!新星」第2回は、新開航が登場。昨年10Vと優勝を量産し、2022年優秀選手表彰では最多勝利選手も受賞するなど一気にブレーク。V有力候補として臨む今大会への意気込みを語った。
ヤングダービーの前哨戦となる鳴門GⅢウエスタンヤングで、8戦5勝2着2本3着1本とほぼ完璧な内容で貫禄の優勝。選考勝率(昨年7月~今年6月)も2位で、初日ドリーム戦2号艇に選出されている。
当然、V有力候補の1人として期待されている。新開自身も「優勝を狙って頑張りたい。30歳までと出場機会が限られているのはやっぱり大きい」と意気込む。
昨年は芦屋GⅡモーターボート大賞を含む10Vと優勝を量産。年間125勝をマークし、2022年度の優秀選手表彰では最多勝利選手として表彰された。すでにルーキー世代では〝上位〟に位置する。
今年も4V。昨年に比べればペースダウンしているが、さすがに昨年を基準にするのは酷だろう。「去年の10Vを言われるけど、今年もすでに4V。別に調子は悪くないですよ。もちろん取り逃したな、というシリーズはありますけど…」と冷静に自己分析する。
この好調のキーワードは「レベルアップ」だ。「レベルアップできていると思う。レベルアップの一番の要因は〝経験〟。レースをする中で得てきた経験が結果につながった。経験を積んで全体に良くなっている。ペラ調整もターンもレースでの判断も…。何か、やり方をかえたということではなく、すべてが良くなっている」と胸を張る。一過性の好調ではなく、しっかりと経験、力を積み重ねて成長できているという自負が心の中でどっしりとした〝芯〟になり、レースぶりにもあふれ出ている。
当地は昨年12月のGⅠ68周年記念以来で今年初参戦となる。出場6節で2優出。「苦手意識はない。好きな水面です。広い水面の方が自分に合う。思い切りターンできるのがいい」。下関は1Mからバックストレッチ側の幅91メートルと全国平均よりやや広く、強気に握って回ることができる水面。持ち味の積極果敢な攻めを存分に発揮できる。
同世代対決に向けて「ルーキー世代だって、みんな手ごわいですよ。同期には絶対に負けたくない、というのはない。でも、同期には負けないようにしますよ!」と不敵な笑みを浮かべる。
最多勝レーサーの貫禄の走りに注目だ。