“アグー”が行きつく先は…。NPBは西武から無期限の公式戦出場停止処分を科せられている山川穂高内野手(31)の国内FA権について、取得できる見込みであると11日に発表した。先行き不透明ではあるものの権利行使すれば、今オフに他球団と移籍交渉を行うことも可能となった。そうしたなか“恩師”でもある野球評論家・伊原春樹氏が訴えたのは――。

 自身の女性問題をきっかけに、球団からペナルティーを科せられた山川に一つの転機が訪れた。山川のFA権取得を巡っては登録日数が17日不足していた上に、無期限の出場停止処分となったことで権利の保有は絶望的とみられていた。
 
 しかし、NPBがこの日「故障者特例措置」を適用する方針を決定した。山川は先発出場する予定だった4月9日のソフトバンク戦(鹿児島)で、ふくらはぎの張りを訴えて打席に立つことなく交代。翌10日に一軍登録を抹消され、同27日の二軍戦で実戦復帰していた。その故障に起因する抹消期間の日数が加算され、FA権取得の条件を満たす見通しとなった。

 山川は今後、どんな野球人生を歩むのか。本人が西武に入団した2014年当時、2度目の監督を務めていたのが伊原氏。チームの成績不振により、伊原氏はシーズン途中で辞任することになったが、思い入れの深い選手の一人だ。もちろん、FA権は山川が長年築き上げてきたキャリアで手にした勲章の一つ。宣言すれば、獲得に名乗りを上げる球団が現れるかもしれない。ただ、伊原氏はこう言い切った。

「私はFA権を取ったからといって、出ていかないほうがいいと思っている。迷惑をかけて、すぐにほかのところに出ていけば、人間性まで疑われるぞと。イチから出直せ」

 スキャンダルで世間を騒がせ、主力選手としてチームに大きな穴をあけたことは事実だ。そのチームは借金11でパ5位に低迷する。松井稼頭央監督(47)も就任1年目から苦しいかじ取りを迫られている。

 伊原氏は「普通にやっていたら西武は今ごろ優勝争いをしていますよ。おかわり(中村)が40歳の体にムチを打ちながらポコポコ打っているけど…。稼頭央はハードラックだった」と同情した。

「山川が入団してきた時『おかわりのようなのが来たぞ』ということで『そうかい?』と。それで一軍のキャンプに連れていったら5日目くらいだったかな。肉離れしてね。そのまま放牧したよ」

 去就が注目される山川は“恩師”の言葉をどう聞くのか。