札幌いちの歓楽街・すすきののラブホテルで首を切断された男性（６２）の遺体が見付かった事件で、北海道警捜査本部は２４日、男性の知人の田村瑠奈容疑者（２９）と、その父親で医師の田村修容疑者（５９）を、死体損壊などの疑いで逮捕した。

　ホテル周辺の防犯カメラ映像などから、男性は今月１日午後１１時前、キャリーケースを引いた人物と外で待ち合わせ、近くのホテルに入室。日付が変わり２日午前２時過ぎ、女性のような声で「１人で先に出る」とフロントに電話があり、その後、男性の連れがリュックを背負い、キャリーケースを引いて出てきた。

　その連れは入室時は白っぽい女性の服装、退室時は黒っぽい服装で、つば広帽をかぶっていた。男性が女装していたことから、連れの人物の性別は特定されていなかったが「小柄な女性のようだった」などの証言もあった。この連れというのが瑠奈容疑者とみられる。

　捜査本部の会見によると、こうした防犯カメラ映像や、男性の周辺関係者への聞き込みから、容疑者の特定に至った。また、男性、瑠奈容疑者ともに、トラブルなどでの警察への相談歴はないという。

　一方、ツイッターには早くも「田村瑠奈ってこれ？」と、ある女性の顔写真が投稿されている。その出どころは、北海道に本社がある製菓メーカーのウエブサイト。社員紹介に顔写真付きで掲載されている販売員が同姓同名なのだ。

　この女性が瑠奈容疑者なのか、同メーカーに問い合わせたところ「全くの別人です。間違った情報が流れ始めていまして…」とかなり困惑した様子だった。

　一方「田村修　医師」で検索すると、札幌にある病院の医師紹介ページがヒットするが、そのページを含め、同病院のサイト自体が２４日夕現在、閲覧できない状態になっている。