休日のペイペイドームで汗を流す若手の姿を見守った。特別チームアドバイザーを兼務するソフトバンクの王貞治球団会長(83)が26日、レギュラー獲りに臨む野手勢に熱いゲキを飛ばした。

 この日、チームは札幌から福岡への移動休日。先発投手陣と一軍復帰の牧原大、加えて周東、三森、佐藤直、野村大、谷川原の5選手が〝ピックアップ組〟として移動後に打撃練習を行った。そこに姿を現したのが王会長だった。

 練習開始前に野手陣を集めると「今レギュラーを張っている選手との差」として「みんなすごくいいものを持っているし、すごく頑張っていると思うんだけど、試合の打席で結果を出すために、もうひと工夫をしないといけない」など心構えを中心に、改めて熱くアドバイスしたという。

 試合での結果につなげることを目的として、どう練習から実戦をイメージして取り組んでいくべきかということは、かねて王会長が声を大にして訴えているところだ。各選手ともポテンシャルは高い。突き抜けてのレギュラー定着への期待がかかっている。その中で打撃練習で見せる良さを実戦になると生かせてない点など「持っている力を発揮できていないことだったりが歯がゆいのでしょう」(チーム関係者)。

 昨季は主力野手陣がコロナ禍で大量離脱した際に、若手がカバーしてツメ跡を残した。限られたチャンスの中で結果が求められる現在のチーム事情もあるが、そこを乗り越えての台頭が待たれている。