岸田文雄首相(65)の長男で政務秘書官を務める翔太郎氏が昨年12月末に首相公邸で〝忘年会〟を開いていたことが25日に判明。与野党に衝撃が走っている。

 発売中の「週刊文春」は、翔太郎氏をはじめとした岸田首相の親族10人以上が、昨年12月30日に公邸で集合写真を撮影したり、赤じゅうたんが敷かれた階段にもたれかかった写真などを掲載した。

 松野博一官房長官は同誌の報道を受けて、岸田首相が翔太郎氏に厳重に注意したことを記者会見で明かした。さらに岸田首相もこの忘年会に顔を出し、私的なスペースの食事の場に出てきてあいさつをしていたという。

「今回の(文春)報道にあるような行為は適切さに欠きます。今後はこのようなことがないよう、適切な使用、(首相公邸の)管理を徹底していきたい」と強調した松野氏は、翔太郎氏に対し「一層の緊張感を持って職務に当たってほしい承知しております」として現時点での処分や更迭は行わない意向を示した。

 翔太郎氏といえば今年1月に欧米5か国を外遊した岸田首相に同行した際に、公用車でロンドンやパリ市内の観光名所をめぐりお土産を買っていたと週刊誌に報じられて物議を醸している。

 翔太郎氏の相次ぐ醜聞に、立憲民主党と山井和則国対委員長代理は「思い出作りの場所ではありません。公私混同も甚だしい」と批判した。

 永田町関係者は「26日の参院本会議や参院予算委員会におけるG7広島サミット集中審議などで野党側は、翔太郎氏を政務秘書官に任命した岸田首相の責任を厳しく追及することが予想されています」と指摘した。