6日に行われたチャールズ国王の戴冠式の最中に「死神」が現れたと英国中を震かんさせていたが、正体は「バージャー」と呼ばれる修道院コミュニティのメンバーであることが分かった。10日に英紙ミラーが伝えた。
式は厳粛な雰囲気で行われたが、テレビ中継を見ていた人たちを恐怖に陥れた瞬間があった。英紙エクスプレスはその時の様子を「チャールズ国王がウェストミンスター寺院に到着する直前の午前11時過ぎ『死神』のような人物が通り過ぎて散歩しているように見えた」と伝えた。
映像にはフード付きのマントを着た黒い人物が長い棒を持っており、死神が持っている長い鎌のようにも見え、ほんの数秒で入口を影が横切り姿を消した。SNS上では
「死神か?」と大騒動になり英国中のメディアが取り上げた。
ミラー紙は「メーガン妃が変装したか、ダイアナ妃の霊などと大騒動を起こしたが、その正体が明らかになった」とした上で「死神」はウェストミンスター寺院で日常業務を行っている「バージャー」と呼ばれる単なる従者だったと伝えた。
バージャーとは、宗教的奉仕を手伝う修道院コミュニティーのメンバーで、実際には聖職者のメンバーではなく、平信徒で基本的に修道院やその他の礼拝所の管理などに関わる従者だという。司教や学部長の前では役職の象徴として杖を持つことがあるという。これが「大鎌」に見えたようだ。
主な仕事として「大聖堂内の典礼的および世俗的なすべての行事の効果的な管理の支援、礼拝で使用されるすべてのアイテムの適切な手入れ、準備、保守などが含まれる」という。
英紙サンは「死神」の降臨当日に「謎の人物は、戴冠式に参加する聖職者の一員であり、儀式用のローブを着ていたと考えられている」と伝えていたが、それが正解だったようだ。
それでも一部の人間はまだ死神だと確信しているという。確かにズバリのタイミングで戴冠式に降臨した「死神」は永遠に英国国民の間で語り継がれそうだ。