世界最大プロレス団体「WWE」(米国)の祭典「レッスルマニア39」初日(1日=日本時間2日、カリフォルニア州イングルウッド)で、リア・リプリー(26)がスマックダウン女子王者のシャーロット・フレアー(36)を破り、新王者となった。
昨年に闇落ち軍「ザ・ジャッジメント・デイ」に加わり凶悪化。男子レスラーも投げ飛ばす破壊力で1月の時間差入場バトルロイヤル「ロイヤル・ランブル・マッチ」を勝ち抜き、〝女王様〟シャーロットへの挑戦権を手にしていた。
だがこの日はジャッジメント・デイのセコンドを就けず、WWE最高峰王座獲得14度の女王様を相手に、真正面から勝負を挑む。序盤からラリアートを連打して攻め込んだ。王者も負けじと、リアのリップタイド(変型ボム)をDDTで切り返す離れ業を披露。すかさず、フィギュアエイト(ブリッジ式足4の字固め)を狙うが、リアは踏ん張って必殺技だけは決めさせない。
リアはコーナーに上がったシャーロットのバックを取ると、雪崩式ジャーマン。シャーロットを豪快に回転させ、顔面から叩きつけた。シャーロットもジャーマン連発からビックブーツを乱れ打ち。さらには場外に落ちたリアに、コーナー上段からムーンサルトアタックを発射した。だがスピアーをかわされ、レフェリーに誤爆しそうになり、一瞬の間ができた。
ここでリアが強烈なヘッドバット一発。続けてリップタイドで叩きつけた。完全に決まったが、王者は3カウントを許さない。リアは変型レッグロックの猛攻に出ると、シャーロットもカウンターのスピアーだ。一進一退の攻防が続き、白熱の大激闘となった。
シャーロットは死力をふり絞り、コーナーに上がって雪崩式スープレックスを仕掛けるが、リアはシャーロットの顔面をコーナーポストに叩きつけて逆転。最後は持ち前のパワー全開で、雪崩式リップタイドで女王様をマットに沈め、3カウントを奪った。
歓喜の新王者はベルトを掲げて、勝利をアピール。乱入や反則がない真っ向勝負を制しての勝利だけに、価値がある。場外に座り込んだシャーロットも笑みを浮かべながら、何と新王者に拍手を送った。自身のツイッターにも「ありがとう、WWEユニバース! 私は今夜負けたかもしれないが、心の中ではチャンピオンシップがうまくいってることを確信している。リア・リプリー、誇りに思うわ」と投稿。祭典で名勝負を展開した新王者をほめたたえた。