「昨日、ちゃんぽんしちゃったから二日酔いだよ」

 これは酒飲みの常套句とも言えるセリフ。しかし、ちゃんぽんをしなくたって二日酔いになる。もしやこれは単なる言い訳なのでは?と思っていたら、ホントにそうだった。

 さまざまなお酒を飲むちゃんぽんというよりも、注目すべきは「血中アルコール濃度を急激に上げない」ことだという。

 酒飲みのゴールデンコースといえば、食事をしながらビールやワインなどの醸造酒ではじまり、お腹が満たされたところでウイスキーなどの蒸留酒でしめるというもの。このようにシーンごとに酒の種類を変えると、気分と舌がリセットされ、「まだいけるゼ」とつい飲みすぎてしまう。さらには酔いが回るとともに、アルコール度数が高い酒を選ぶ傾向があるのでたちが悪い。しかも我々日本人は、「お店に長居するのはよくない」と考える風潮があるため、基本的にピッチも早い。これによって飲むペースが速くなり、血中アルコール濃度が急激に上がってしまうのだ。こうなるともう理性を司っている前頭葉がマヒし、歯止めがきかなくなり、結果として飲みすぎて二日酔いになる。

 血中アルコール濃度を急激に上げないコツは、空腹で飲まないこと。そしてアルコール度数の低いお酒をゆっくり飲む、この2つが大きなポイントとなる。最近、私が実践しているのは、茶碗半分くらいのご飯を飲み会の前に食べておくこと。こうすると飲み会での食べ過ぎも防げるし、酔い方が格段に緩やかになる。ご飯はあらかじめ小分けにして冷凍しておくと手間がない。

 実践が難しい外出時は、コンビニでミニチーズを買ってパクっと口にほうりこむ。脂質を含むチーズは胃にとどまる時間が長く、吸収の早い小腸へいく時間を遅くしてくれる効果もある。肝臓の原動力となるたんぱく質も含むので一石二鳥だ。

 こんなこと書いているクセに、先日カラオケボックスで飲んでしめるという「スーパーゴールデンコース」で泥酔し、カラオケボックスで迷子になってしまった。

 飲みすぎにはくれぐれも注意しましょう(遠い目)。