ガーシー(東谷義和)参院議員(51)への懲罰が避けられない情勢の中、NHK党の立花孝志党首(55)が日本維新の会へ向けていた矛先を下ろし、一転して融和政策に打って出ている。

 通常国会を欠席しているガーシーに対し、参院議院運営委員会は27日、「正当な理由なく7日以内に登院しない場合」の国会法にのっとり、29日までに登院しなかった場合に議長名で出席を促す「招状」を出すよう尾辻秀久参院議長に申し入れた。

 立花氏は「ガーシーは3月まで帰ってこないと言っているのにくだらんことをやっていますね。処分するならしたらいい。まあ国会での決め事は無駄の連続なので痛烈には批判しない」とあきれ気味だ。

 一方でケンカを売っていた維新には手のひら返しだ。先週、維新の藤田文武幹事長がガーシーに「もう辞めたらいい」と引導を渡したことに立花氏は激怒し「(藤田氏の)暴露ネタを全部言う」と逆襲宣言していた。

 ところが、ネタはガセと判明し、藤田氏には平謝り。この日の会見でも潔く頭を下げた。

 またガーシーの懲罰を決める懲罰委員会の委員長が、維新の鈴木宗男参院議員であることにも触れ「(ガーシーの懲罰は)前例がない。そういう意味では臨機応変にやられると思う」と寛大な裁定に期待を寄せた。

 維新への融和政策はガーシーに手心を加えてもらいたいだけにも映るが、立花氏は年金未納問題で疑惑の渦中にある維新の中条きよし参院議員のスカウトにも乗り出し、藤田氏にも打診するなど党勢拡大には手段を選ばない。“ガーシー騒動”の先も見据え、維新とはケンカせず、のようだ。