元日本代表FW武田修宏氏(55)が、20年来の付き合いがある青森山田の黒田剛監督(52)をねぎらった。

 1994年から青森山田を指揮してきた黒田監督は、来季からJ2町田の指揮を執る。今年度の全国高校サッカー選手権は、後任の正木昌宣氏を新監督に据え、自身は総監督の立場でベンチから戦況を見守った。4日の準々決勝でFW福田師王(3年)擁する神村学園(鹿児島)に1―2で敗れ、青森山田を常勝軍団に育て上げた名将は、ベスト8で高校サッカー界から去ることになった。

 そんな黒田氏に武田氏は「選手を引退して2002年の高校サッカーの解説をし始めたころからの付き合い。選手権前に御殿場で食事をしながら顔を合わせていたよ。そのころは、まだ全国でなかなか勝てなくて悩み、苦労していた」と懐かしそうに振り返った。

 さらに清水東時代に選手権で1年生得点王となった元ストライカーは「試行錯誤しながら理想の攻撃サッカーに加え、守備の整備もしてだんだんチームに安定感が出てきた。それで柴崎岳選手らを擁して(2009年度の選手権に)準優勝したころから選手も集まりようになって全国でも安定して勝てるようなり、2016年度に初優勝。勝てない時期を乗り越えた名将に改めて高校サッカー、お疲れさまと言いたいね」と続けた。

 すぐに次なる舞台が幕を開ける。武田氏は「次のステップに向けて頑張ってほしいよ」とエールを送った。