和やかな門出を迎えた。巨人のドラフト3位・田中千晴投手(22=国学院大)と同5位・船迫大雅投手(26=西濃運輸)が29日に、都内で入団会見を行った。

 大会参加などを理由に23日に行われた入団会見に出席できなかった両選手は、一足遅れてこの日が初お披露目。冒頭、今村球団社長から「さっき話した時にハードルを上げてですね。W杯の記事を少しでも浸食しろと。歴史に残る会見にしなさいと。ものすごく二人は考えてました」と無茶ぶり(?)をされ、やや緊張気味な表情を浮かべていたが、田中千は「サッカーの日本代表のある選手が『サッカー業界を変える』と言っていたんですけど、自分も日本球界を変えられるような投手になろうと思っているので、今後とも応援お願いします」と100点回答。

 船迫も「自分は名前は船迫ですが、ジサマ、バサマでもなく、フナバサマです。でも、頭はバサマです。みなさん、よろしくお願いいたします」と独特なあいさつを繰り広げると、今村社長から「滑ったな、ちょっと(笑)」とツッコミを受け、会見場が盛り上がった。

 それぞれの目標は明確だ。母校の偉大な先輩・矢野謙次氏(現日本ハムアマスカウト)が背負った背番号「48」を継承することが決まった田中千は「国学院大学を背負ってというか、自分の大学の先輩の遺志を継いで、東京ドームのマウンドで威風堂々に投げられたらなと思います」と力強く宣言。

 一方の船迫も「自分は新人王を狙っていきたいです。言ったからには自覚と責任も出てくると思うので。来シーズン行ければなと思います」ときっぱり断言した。

 伸びしろ十分な若き右腕と、経験豊富な右腕。即戦力投手として、来季は開幕からスタートダッシュを決める覚悟だ。