小池百合子東京都知事は冬の電力ひっ迫を見据えて、節電のために都職員にウォームビズの一環としてタートルネックやセーターの着用を推奨しているが、都議会の反応は鈍いという。

 24日、小池氏は東京駅と臨海部を結ぶ、新しい地下鉄の計画を明かすなど、何度もメディアの前に姿を見せた。紫のジャケットにインナーは黒のタートルネック。ウォームビズを提唱した当事者だけに当然の服装といっていいだろう。

 もっとも都庁の職員らにはスーツにネクタイが多い。まだ冬本番ではなく、タートルネックやセーターの必要はないという事情もあるかもしれない。実際に小池流ウォームビズが広まるかは、もっと寒くならないと分からないだろう。

 一方で東京都議会はどう対応するのか。都議会関係者は「議会運営委員会が本日開かれましたが、タートルネックの話は出ていません。つまり本会議や委員会でタートルネックを着ていいのかどうかという話をしていないということです。普段はラフな格好の先生もいますが、さすがに本会議でタートルネックを着る人はいないのだろうなと思います」と指摘した。

 クールビズにおけるノーネクタイは広く社会に受け入れられているが、タートルネックはまだまだ難しいという。ある都議は「強制ではなくあくまで推奨です。冬にスーツじゃなくてもいいよと選択肢が増えることは歓迎したい」と話すものの、自分では着ないという。

 続けて「実際に都議が本会議などでタートルネックになるかというと疑問ですね。議場は神聖じゃないですか。都職員だって仕事中はジャケットを着た方がいいと思いますよ」と明かした。
 振り返ればクールビズの際も始まった当初は違和感を訴える人が多かったはず。浸透するまで小池氏はタートルネックを着続けるしかない!?