元ロッテ投手で通算215勝を挙げた村田兆治容疑者(72)が23日に暴行容疑で現行犯逮捕された。羽田空港での搭乗時、金属探知機をめぐるトラブルで、女性検査員の肩を押すなどした疑い。

 関係者の話を総合すると、村田容疑者は25日に北海道・芦別市内で行われる「宝くじスポーツフェア・ドリームベースボール」に参加する予定となっており、同イベントに前乗りで札幌・新千歳空港へ向かうところだったという。

「このイベントは30年ほど前から全国で開催されていて、村田さんも現役を引退されて以降、毎年精力的に参加していただいている。今年も村田さんら往年の大スターを含む元プロ野球選手20人がドリームチームを結成し、野球教室や地元の芦別市選抜チームとのドリームゲームが組まれている。地元の人たちも〝マサカリ投法〟が見られると村田さんの参加を心待ちにしているのですが…」と同イベント関係者からも困惑の声が出ている。

 村田容疑者は現役時、豪速球とフォークを武器に、ロッテのエースとして活躍。右ヒジの手術から復活した際は大きな話題となり、ダイナミックな投球フォームは「マサカリ投法」と呼ばれた。「サンデー兆治」「昭和生まれの明治男」などの異名もあった。

 プロ通算22年間で215勝177敗33セーブ、2363奪三振、防御率3・24。最多勝1回、最優秀防御率3回。現役引退後もトレーニングに励み、2013年の始球式では63歳にもかかわらず球速135キロをマークした。2005年に野球殿堂入りを果たしている。