今年6月の大田区大会で佐藤光留を破り王座を獲得したタイガーは、田村男児、イザナギ、大森北斗を相手に3度の防衛に成功。全日本の記念大会に外敵王者として堂々とリングに上がった。

 徹底した右ヒザ攻めで主導権を握ると、雪崩式ダブルアームスープレックス、タイガードライバーと得意技を連発。しかしタイガースープレックスを防がれると、月面水爆で反撃を許す。最後はファイヤーバードスプラッシュで3カウントを奪われてしまった。

 試合後は「素晴らしい舞台が整った上で青柳選手に取られたのがすごく悔しいですね。僕が取ってひっかきまわしたい部分があったけど、彼には拍手を送りたい。本当に全日本のジュニアを引っ張って行ってほしいなと思いますね」と潔く敗北を認め新王者をたたえた。

 とはいえ外敵王者として、大ベテランの健在ぶりを示した4か月間だった。タイガーは「新日本でも王座戦線に? もちろん気持ちはいつでもあるけど、全日本と新日本の状況というものも違うからね。僕自身が新日本でもタイトル戦線に絡みたいという気持ちがあっても、僕一人の思いではできないことだし。ただ『できるぞ!』って言うのは見せられたんじゃないかなと思いますね」と胸を張った。

 現在新日本内では高橋ヒロムが団体の垣根を越えた「ジュニアオールスター戦」の実現を提唱している。タイガーは「面白いんじゃないですか。それはもう僕が先頭なんかできるわけないから、それは今の高橋なり石森(太二)選手なり、全日本の青柳選手なりね。ユニットや団体を超えて一致団結するのは面白いんじゃないですかね。ただやるんだったら綿密に計画を立てて、各団体のブレーンが集まって、しっかりとジュニアを盛り上げてっていうのがいいんじゃないですかね」と賛同。

「いい選手、いっぱいいますよ。青柳選手もいますし、俺は田村男児選手なんかめちゃくちゃいいと思ってるから」と自身が体感している全日本ジュニアの実力にも太鼓判を押していた。