サウジアラビア政府系資本による超高額賞金が注目を集める新ツアー「LIV招待」とドナルド・トランプ前米大統領(76)のただならぬ関係が米国で指摘されている。

 米メディア「TDPelメディア」は「トランプ氏がバージニア州のゴルフクラブで2023年のLIVゴルフ開催の準備をしている。トランプ・オーガナイゼーションは昨秋、LIVと3大会を主催する契約を結んだ。10月には南フロリダのドラル、さらに情報筋によると来年5月にはバージニア州ポトマックフォールズのトランプナショナルGCワシントンDCで3回目の開催が予定されている」と報じた。

 トランプ氏は自身が運営するニュージャージー州のゴルフ場ですでにLIVの第3戦を開催。さらに2試合の開催が決まっているという。

 トランプ氏はもともとPGAツアーの大会を自身のゴルフ場で開催することがあったが「PGAツアーに関心がなくなったため、トランプ氏はLIVゴルフに頼った。このコラボレーションは、前大統領にとって有益である」と同メディアは指摘。莫大な資金力を有するLIVに急接近した。

 トランプ氏は以前に米紙「ウォールストリートジャーナル」のインタビューで「彼ら(LIV)のPRの価値は数十億ドル(数千億円)に達すると信じている。これはスポーツにおける最も重要なイベントの一つであり、スポーツや社会において重要な役割を果たす」とLIVの巨額マネーに言及しつつ、その存在を絶賛している。

 両者の蜜月関係は深まっており「トランプがバージニア州コースで準備しているイベントを含め、契約は増加するようだ」と同メディアが指摘するように今後さらに新たな巨額契約が予定されているようだ。

 こうしたLIV―トランプのホットラインをゴルフ界は警戒しており「トランプとLIVの取引に詳しい情報筋は『これはゴルフ界で最悪の秘密のようなものだ』とコメントした」と同メディア。米国でトランプ氏の影響力は政財界でいまだに強く、LIVとのタッグが今後どのような動きを見せるのか物議を醸しそうだ。