巨人のレギュラー争いから脱落する選手を待ち受けているのは――。高橋由伸監督(40)率いる一軍本隊は3日、オリックス、阪神とのオープン戦に向けて札幌から空路大阪へ移動した。開幕スタメンをかけた競争は日ごとに激化しているが、その裏ではフロントも長丁場のシーズンを見据えた編成作業に着手。チームの状況次第では、再び電撃トレードに動きそうな気配を漂わせている。

 札幌での日本ハム戦では、レギュラー争い当落線上の選手たちが連日猛アピール。1日の試合で2年目の岡本が4安打と爆発すれば、大逆転勝利を収めた2日の試合は、大田が9回に勝ち越しの特大3ランを放った。

 キャンプ後の4試合は課題の打線が計43安打を放って25得点をたたき出し、投手陣も計8失点に抑えて4連勝。由伸監督は注目の開幕メンバーについて、今月中旬以降まで見極めて絞り込む考えを示しているが、最終的にどんな顔ぶれになるか読めない状況が続く。

 それでもまだ開幕前。うれしい悲鳴ばかり上げてもいられない。菅野と並ぶ先発2本柱のマイコラスが右肩不安で出遅れており、由伸監督も「今の時点で投げていないのだから、開幕には間に合わないでしょう」と渋い顔で語る。東京に居残って調整中の阿部も右肩に不安を抱えており、実戦マスクのメドが立っていない状況だ。

 そうした事情も見極めながら、フロントも現場のバックアップに動いている。2月中旬にはアンダーソンが左ヒジの手術で離脱。球団はギャレット・ジョーンズ外野手(34=前ヤンキース)とクルーズが機能しない万が一の事態に備えた追加補強策として、キューバ代表のホセ・ガルシア外野手(22)と近く育成契約を結ぶ運びだ。

 編成部門トップの堤GMは昨年末の時点で「今後はトレードによる日本人選手の補強も検討していく」と明言していた。昨年6月には矢野と須永を交換要員に、日本ハムから矢貫と北を獲得して剛腕ぶりを印象付けたが「現時点でGMが狙っているのは、一軍で即戦力になる投手。今年のウチは打線がカギと言われているけれど、不安なのは投手層。レギュラー争いから漏れた中堅野手を弾に、こちらからトレードを持ちかける可能性は十分ある」(フロント)としている。

 トレード構想に関して由伸監督は「今のところ、こちらは関知していない。任せっきりというわけでもないが、(球団に)委ねています」と自身は現場指揮に集中する構え。開幕が迫り、誰がレギュラーの座を手にするのか見ものだが、同時に競争に敗れた選手たちを巡る球団の動向にも注目だ。