広島が〝堂林効果〟の打線爆発でヤクルト戦に快勝。連敗を3で止め、最下位脱出を決めた。

 まずは主砲のひと振りから始まった。初回一死二、三塁で鈴木誠が中前へ運んで2点を先制。初回の守備に就く際にはベンチ前の盛り塩を自らの体に掛け、ナインを鼓舞した。執念を燃やす4番の一打で打線が目覚めると、菊池涼の3号ソロ、「前の打席で少しタイミングが取れていなかったので修正して合わせることができた」という松山の2点適時打が飛び出し、3回途中までに9安打の猛攻。プロ初先発となったドラフト2位・吉田大喜をKOした。

 打線のけん引役となったのは「新3番・堂林」だ。つながりの悪さを改善するため首脳陣は打率4割超えの堂林を3番に抜てき。これがピタリとはまった。初回一死一塁の場面で訪れた第1打席では右中間へのエンタイトル二塁打を放ち先制点をお膳立て。3回の第2打席でも右中間フェンス直撃の二塁打で出塁し、追加点のホームを踏んだ。

 さらに4回の第3打席でも左中間への二塁打を放ち3二塁打をマークすれば、6回にも安打を放ち4安打の固め打ち。守っても好プレーで先発・大瀬良を盛り立てるなど攻守で活躍した。開幕から守備位置は一塁、左翼、右翼、三塁と様々なポジションを務め、打順も7番から3番までと変わったが「ポジションなどはどこでもいい。やれることをやるだけ」と自らの仕事に集中して力を発揮し続ける。

 大量点に恵まれた大瀬良は6回2失点の粘投で今季3勝目をマークした。有観客となった本拠地マツダで初の白星を挙げた広島。ここから巻き返しといきたいところだ。