昨季、123打点で4年ぶり4度目の打点王に返り咲いた西武・中村剛也内野手(36)の二軍・B班キャンプスタートが濃厚となっている。

 中村のアクシデントが発表されたのは13日。球団から突如、15日に予定されていた中村の自主トレーニング公開取材の中止が発表された。症状は「右ふくらはぎの張り」ということだが、通常の練習に戻れるメドは「4週間」となっており、17日後に迫ったキャンプインを万全の状態で迎えることはできない。

 西武は15日に辻監督ら一、二軍首脳陣、フロント、スタッフ全員が参加しキャンプの振り分けなどを決めるスタッフ会議を埼玉県内で行うことになっており、その会議で中村のB班、高知・春野キャンプスタートが正式に決まる見通しだ。

 球団関係者は「走れなければA班(宮崎・南郷キャンプ)に連れていっても何もできないでしょう。まだ焦る時期ではないし、万全の状態で開幕に合わせてもらうために現場も大事を取る方向になると思いますよ」と話した。

 レッズ入団が決まった不動の1番打者・秋山が抜ける今季。通算415本塁打で6度の本塁打王(歴代3位)に輝く打点王にもしものことがあれば、チームの目標であるリーグ3連覇にいきなりイエローランプが点滅しかねない。

 西武史上最強クラスといって過言ではないポイントゲッター・中村の浮沈のカギが、常にケガとの闘いだった歴史を振り返っても、悪い兆候をまだ芽の段階で完治させておくに越したことはない。