珍しい光景だ。フィギュアスケートの世界選手権(フランス・モンペリエ)の男子ショートプログラム(SP)が24日に行われ、ウクライナ選手が衣装ではなくTシャツで演技した。

 第2グループの5番滑走者として登場したウクライナ・キエフ出身のイワン・シュムラトコ(20)。フィギュアスケーターが着るいわゆる「衣装」ではなく、ウクライナ国旗が胸にプリントされた青いTシャツに身を包み、SPを演じ切った。スタンドは青と黄色のウクライナカラーに彩られ、多くの観客が国旗を掲げていた。演技が終わると大きな拍手が沸き起こり、会場は感動に包まれた。

 今大会はウクライナ侵攻のロシア勢が除外。シュムラトコは戦況の中で全く練習ができていないというが、冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を華麗に決め、73・99点をマークした。

 同選手は開幕前の公式練習後に「ウクライナで戦争が続く中、母国代表として来られたことを誇りに思う」と語っていた。