格闘技イベント「RIZIN」出場を求めて活動するロシア人格闘家のビタリー・シュメトフ(33)と、兄のセルゲイ(35)が25日、榊原信行実行委員長(55)と接触した。2人はSNSに奇行動画をアップして参戦をアピール(本紙既報)。21日の「RIZIN.15」に合わせて来日し、RIZIN事務所をアポなしで訪問したり、公開計量に潜入したり、ファンの署名を集めたりと精力的に動いたが、肝心の榊原氏とは会えずにいた。
いよいよ帰国が迫ったこの日、兄弟は本紙を呼び出し、ダメもとでRIZIN事務所を再訪問。そして、天は彼らに味方した。事務所は移転作業で人の出入りが激しい上、仕切りが取り外されて居留守を使いようがない状況だったのだ。
おかげで榊原氏との接触に成功。「私たちの出場に賛成する署名は1000人分集まりました。そしてこれには出場への私たちの思いが書かれています」と、びっしり文字の書かれた手紙を土産のウオッカなどが入った紙袋とともに手渡した。
榊原氏が手紙に目を通したことを確認すると「オネガイシマース」と声を揃えて事務所を後に。「俺たちの野望はまだまだ始まったばかりだ!」(セルゲイ)、「榊原サンに会えてよかった。また会おう。スパシーバ」(ビタリー)との言葉を残し帰国の途に就いた。
一方、榊原氏は手紙を手に「彼らの気持ちは伝わりましたけど、この要求では…」と苦笑い。「セルゲイはボブ・サップと、ビタリーはイリー・プロハースカと対戦したい」「タッグの試合も組んでほしい」「消息が分からないガールフレンドのアキコを探してほしい」などといった要求のほか、ファイトマネーが記載されていたという。
ある意味「RIZIN.15」では最大のインパクトを残したロシアのオモシロ兄弟。RIZINのリングに上がる日は来るだろうか?