ソフトバンクの新助っ人リック・バンデンハーク投手(29=韓国サムスン)への評価が早くもうなぎ上りだ。松坂フィーバーの陰に隠れてすっかり“忘れられた存在”になっているが、26日に退団のあいさつのため球団を訪れた元編成部門トップの小林至氏も「韓国で見ましたけど、あれは打てないと思いますよ。あの投手が今年は(エースとして)1番手でチームの柱になって優勝するんじゃないでしょうか」と予言した。

 巨人との争奪戦の末に獲得した196センチの長身右腕には、日本一連覇の使者としての期待もかかる。評価が高いのは投球ばかりでなく「性格がいい。違う環境にもなじもうとする姿勢があって、適応する能力は高いと思う。韓国でも1年目のオフに腕を上げて投げるように言われて、それにしっかり取り組んだことでよくなった」(球団関係者)という。

 語学堪能で母国語のオランダ語のほか、英語、ドイツ語、スペイン語、フランス語を操り、韓国語も在籍した2年間である程度はマスターしたとか。すでに母国で日本語のレッスンに取り組んでおり、昨年末にはツイッターに日本語と韓国語、英語の3か国語で「よいお年をお迎えください」と投稿した。

 韓国内での評判を知る李大浩は、獲得前からバンデンハークに目をつけた球団の補強戦略に拍手を送っていたほど。今はまだ影も薄いが、シーズンに入って一躍主役となっても不思議ではない。