【津プレミアムGIマスターズチャンピオン・カウントダウンコラム「ワシらが主役だ!(1)」=大場敏(50=静岡・67期)】ベテランレーサーの祭典・津プレミアムGⅠ「第18回マスターズチャンピオン」が11日、開幕する。今回も例年通りそうそうたるメンバーが名を連ね、今なお第一線で活躍する古豪が集結する。恒例の直前連載では「ワシらが主役だ!!」と題してドリーム戦メンバーをご紹介。第1回は3年連続出場となる大場敏(50=静岡)の登場!

 思えば15年に初出場した際は「自分が一番下っ端だから新兵の仕事(雑用)をしないとね」と語っていたが、そこから3大会連続でエントリー。いまや堂々のV候補として出場する立場となった。

「もちろん走るからには優勝を狙うけど、みんなうまいし、気を抜けない。しっかりレースをすることを心掛けます」

 3月1日に50歳の誕生日を迎えたが、衰えるどころか成績は今年に入って再上昇機運だ。2月下旬から準V(三国)→準V(浜名湖)→優出(3)着(尼崎)と優出ラッシュ。さらに3月びわこ一般戦では予選トップで優勝戦1号艇を獲得。今大会の主役・今村豊を2号艇に従えインからコンマ04のトップSを決めて優勝。直前の浜名湖もV。

 サッカー界のレジェンド・三浦知良とは同じ静岡出身で誕生日は3日違い。別の世界とはいえ、こちらも負けず劣らず加齢と反比例するように躍動しているが、その裏には不屈のチャレンジ精神がある。実は1年半ほど前から新たなトレーニングとして「テニス」を取り入れたのだ。

「48歳くらいから徐々に体力の衰えを感じ始めたんですよ。特に足腰かな。もともとジムには通っていたけど、何か別のことをやろうと思ってテニスを始めました。実際にやってみて動体視力、瞬発力、判断力などに効果的だったと思いますね」

 約15年(31期)にわたってA1級を維持しているのも地道な努力によるもの。「毎年1月を迎えると、ちょっとでも去年より成績を良くしようって思う。この世界で生きていくには、何かやらないとね」と常に上を目指している。

 今回の開催地・津については「2月に地区選を走ってるし、アドバンテージはあるかな。優勝したこともあるし、イメージは悪くないですよ」と不安要素はない。
 年を重ねるごとに進化する50歳。過去のマスターズは予選敗退(15年・児島)、準優6着(16年・びわこ)とステップを踏んでいる。今年こそ大きな仕事をしそうな予感が漂う。

☆おおば・さとし=1967年3月1日生まれ。静岡支部の67期生。90年11月の浜名湖でデビュー。94年5月の浜名湖で初優勝。GⅠ初優出は95年10月の尼崎施設改善=ダイヤモンドC(2着)、SG初優出は96年7月の住之江オーシャンC(6着)。GⅠ、SGの優勝は未経験。通算55V。同期に後藤浩、市川哲也、渡辺英児、山田竜一らがいる。身長165センチ。血液型=A。