夫婦ボートレーサー泣き笑い 力良&裕子の交換日記

【黄金井力良の巻】1月も半ばに入り、全国各地でGⅠレースが本格的にスタートしました。僕は今年初めてコラムを書きますが、昨年は大みそかまで多摩川ボートに出走し、1月2日が戸田ボートの地元戦の前検日。たった1日だけの、あっという間の正月だったなあ(笑い)。

 その地元・戸田の正月開催は毎年、オール埼玉支部で行われることが多く、今年も3~8日の日程で開催されました。

 全員が戸田をホームプールにするだけに、水面の走り方を知り尽くしています。戸田は「日本一狭いレース場」と言われ、1周1マークの攻防だけでなく、道中の競り合いで走る位置やターンの仕方が難しいのです。

 それを熟知している選手同士でレースするので、少しのミスで抜かれ、着順を落としてしまいます。エンジン整備やプロペラ調整も手慣れているので、みんな足を仕上げるのも早い。

 だから今回も周りに乗り遅れないように必死に調整しました(結果は優出3着)。

 地元戦では同じ支部、同じプロペラグループの仲間ばかりなので、陸の上ではレースの合間に談笑したり雰囲気はいい感じ。しかし、ひとたび水面に出ると一変します。誰もが「地元で結果を出したい」と強く思っているので、レースはとても厳しい! そのメリハリが普段のレースとは違うなって思いますね。初日の開会式はいつもより地元ファンが多く、それを見ると舟券を買ってくれるありがたさを実感する。

 だからこそ舟券に絡みたい気持ちも強くなり、普段以上に力が入ってしまうんです。

 戸田ボートといえば、水面対岸に3連単一括表示の大型オッズ盤があるのが有名。お客さんにとって120通りのオッズが一度に分かるのはとても便利でしょうが、選手は「オッズを見たい人」「見たくない人」にハッキリ分かれるんです。僕はどちらかというと前者です。やっぱり自分が売れているときは「期待に応えたい!」と気合が入るし、逆に売れてないと「穴を出したい!」と気合が入る。結局、オッズを見ることで買ってくれている人への思いが強まり、それがパワーに変わるんですよ。

 オッズと同じく、前夜版(翌日のレース番組表)も「見る派」「見ない派」に分かれます。

 前日に宿舎に貼り出される前夜版を見て次の日にどんな作業をするか?を考える人は多いですが、見ると考えすぎてしまうため、あえて見ない人もいます。

 僕は人よりも深く考え込まない…というより、そこまで考えられない(?)のか、考えるのに時間がかかるので前夜版はしっかり確認するようにしています。考え込んで眠れなくなる人もいるようですが、僕はすぐ眠れちゃう(笑い)。

 でも、眠れなくなるくらいもっと考えて、もっともっと頭を使わないとダメだなぁ(汗)。頑張る!

 ちなみに、妻の中西裕子がようやく産休から復帰しました。現在、尼崎に出走中です。ということで、次回は妻の復帰戦リポートをお届けしますのでお楽しみに!

☆こがねい・りきら=1986年3月4日生まれ。埼玉支部の100期。2007年5月の戸田でデビュー。10年4月の江戸川で初優出。優勝は未経験。15年後期は勝率5・38(A2級)。14年の獲得賞金額1660万2000円。身長173センチ。血液型=A。

 <次回は妻・中西裕子が執筆=2月5日掲載>