【2021Jリーグ大予想 本紙評論家・前園真聖氏】最強王者に死角はないのか。J1は26日に川崎―横浜M戦(等々力)で開幕する。今季は20チームが参戦し、J2降格が4チームになる中、新型コロナウイルスの影響でまだ来日できない外国人選手がいるなど、例年とは違う状況でスタートする。元日本代表MF前園真聖氏(47)が大本命とする昨季王者の川崎にFC東京やG大阪、名古屋など強豪クラブが迫る。群雄割拠のJ1戦線を本紙サッカー取材班が大予想した。

 J1の本命は、やはり昨季圧倒的な成績で優勝を飾った川崎です。MFの中村憲剛氏(40)が引退し、MF守田は移籍しましたが、若手が多く育っており選手層は非常に厚いです。昨季ルーキーで大活躍したMF三笘は今季も盤石で、対策をされても止められるものではありません。一人で打開できる選手がいることは大きいです。チーム全体としても攻撃のバリエーションが増え、隙がありません。優勝争いの中心となるでしょう。

 対抗は鹿島です。昨季加入したFWエベラウド(29)は試合を重ねるごとにフィットし、素晴らしい働きをしました。今年はさらなる活躍が期待できます。新加入のMFアルトゥール・カイキ(28)も非常に能力がある選手です。ザーゴ監督(51)が就任2年目で戦術もチームに浸透し、ACLに出場しないこともリーグ戦では追い風になるはずです。

 次に期待したいのは名古屋です。FW柿谷とFW斎藤のW杯戦士を獲得して攻撃力のアップを図るなど積極的な補強で戦力が整いました。G大阪も課題の攻撃陣にFWレアンドロ・ペレイラ(29)が加わりましたし、宮本恒靖監督(44)の手腕にも期待したいです。

 大穴としては清水に躍進の可能性を感じます。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(63)は日本人の特徴をよく分かっていて、若い選手の能力を引き出すことにもたけ、マネジメントも計算できます。上位に食い込む可能性がありそうです。