昨年10月にソフトバンクから育成ドラフト3位で指名を受けた大友宗捕手(25)。社会人から独立リーグに進んだ異色の経歴を持つオールドルーキーは、宮崎春季キャンプでB組に振り分けられ、鍛錬を積んでいる。支配下、そして一軍の正捕手争いに加わるためどのような思いでプロのスタートを切ったのか。その胸中を直撃した。

 ──プロに入って初めてのキャンプ。ここまでを過ごしての心境は

 大友 これほどの数のお客さんの前で野球するのが初めて。新鮮で楽しみながらできていると思います。練習では常に一軍の捕手レベルに標準を当てて、それに対して自分のレベルとのギャップを埋める作業をやっています。

 ──自分の中で通用すると感じた部分と課題

 大友 動作解析したときに、自分で持ち味だと思ってたスイングスピードや体の出力っていう部分はチームの中でも自信を持っていいと言ってもらったんですけど、その一方でタイミングの取り方やミート力はまだまだ課題があるよねと、自分でもそう思う。

 ──打撃で一番意識していることはなにか

 大友 タイミングの取り方を今年から変えた。これまでのノーステップの打ち方はある程度自分の中で形ができていた。その中で幅を広げるためにも足を上げて打つっていうのを次のステップというか、課題として取り組んでいます。

 ──守備はどうか

 大友 細川コーチに座り方ひとつ、本当に基礎中の基礎から今教えていただいてている。構えの重心の位置を後ろ体重になりすぎないところで構えられるように。そうすることでブロッキングやスローイングなど次の動きに繋がる。地道に継続してやりながら自分のものにしたい。

 ──社会人から独立リーグに入団。迷いや不安もあったと思うが決断を後押ししたものとは

 大友 悩みはしましたね。安定はしているし社会人野球もすごく魅力的なカテゴリーだと中にいて感じる部分もあったので。それを捨ててまで自分の夢を追った方がいいのかって迷いはあったんですけど、なかなか試合に出れない日々が続いて。最終的に野球を終えた時にどっちが後悔が残らないかと考えた時に、独立リーグで本気で一年プロを目指して、ダメでもそっちの方が割り切れると思った。

 ──決断の末に独立リーグで過ごした2024年。濃い一年間だったか

 大友 めちゃくちゃ濃かったですね。なにが一番良かったかなっていうのは「もしかしたらこの一年で野球が終わるかもしれない」という状況で野球をできた経験が自分にとっては大きかった。これで終わるかもしれないから割り切って楽しんでやれることをしっかりやってそれでダメだったら仕方ない、納得できるまでやろうと思えたのが良かったかなと。(プロ入りした)今年も同じような一年になると思うので、最後振り返って、終わった時にやりきったなって思えるぐらいやりたい。

 ──新人合同自主トレからキャンプまで、グラウンドでの元気が目立つ

 大友 元々それも自分の武器のひとつだと。野球以外のところの付加価値として、元気やコミュニケーションは大事にしている。中学時代もなかなか試合にも出れず、大学時代も3年間正捕手ではなかったのでベンチにいる時間が長かった。その時にチームのためにできることは声を出すことだったので。それは社会人でも、去年独立リーグで試合に出ている時も大事にしていたポイント。

 ──城島CBOとなにか話はしたか

 大友 新人の選手たちとスタッフの方たちと会食をする機会をいただいて、その時に城島さんがたまたま隣の席で、そこでいろんな話を聞いて自分からも質問させてもらいました。(城島さんからは)「日常生活に野球のヒントはたくさん落ちてるから、普段の生活と野球をもっとつなげて考えてみたらどうだ」と。

 ──目指す捕手像はあるのか

 大友 最終的には自分のオリジナルで、打てて守れて走れる捕手を目指していきたい。城島さんも現役時代はそういう捕手だったと思うので、少なからずいろんなところにヒントはあると思う。メジャーリーガーの動画とかもたくさん見ますし、いろんな選手のいいところをミックスして吸収して、自分なりのスタイルを築いていきたい。

 ──本拠地は福岡、キャンプは宮崎と九州で過ごす時間が増える。元々九州とのつながりは

 大友 住むのはもちろん初めてなんですけど、父方の方の祖父が熊本出身で、一応熊本とは縁がある。あと名前で言われるのは、大分の武将(大友宗麟)はよく言われますけど多分血は繋がってない(笑)。小学校の時からみんな戦国武将の本とか見るじゃないですか。「これ、なんかおるやん」みたいに言われました。

 ──球団アンケートに怖いものが苦手と書いてあった

 大友 パッと思い浮かぶものがなくて、ホラー映画とか見ないし別に好きじゃないなと思ったので書きました。UFOやカッパ?そういうのは結構好きですね(笑)。

 ──25歳で一年一年が勝負になる。最後に意気込みをお願いします

 大友 一年間しっかりやって、最後振り返った時にやりきったなって思えるのが一番大事だと思う。まずはそこに目を向けて、結果を残して、少しでも早く一軍の舞台で活躍できるようにやりたいなと思います。

 ☆おおとも・そう 1999年7月23日生まれ、大阪府高槻市出身。右投げ右打ち、捕手。背番号125。身長181センチ、体重85キロ。鳥羽高(京都)から帝京大に進みプロ志望届けを提出するも指名漏れ。その後日本通運に進んだが、出場機会が限られたこともあり「本気で1年間プロを目指す」と独立リーグの茨城アストロプラネッツに入団し、持ち前の打撃と強肩をスカウト陣にアピール。2024年育成ドラフト3位でホークスから指名を受けた。