女優・内田慈 2本の主演映画で変幻自在の演技披露

2018年02月12日 11時00分

坂下雄一郎監督(左)と内田慈

 まさに変幻自在。女優・内田慈(34)が全く異なる役柄で観客を魅了する。

 映画「ピンカートンに会いにいく」(坂下雄一郎監督、順次全国公開中)は、ブレーク寸前で解散した元アイドルグループが再結成する…というストーリーだが、内田によると、自身が演じる主役・神崎優子の性格は「思春期からの毒舌を悪化させていて、付き合いづらい、30代のこじらせ系女子」。だんだんと「実は正直でウソがつけなくて不器用」という内面も見えてくるが、その行動はとにかく痛い。

 内田が元アイドルを演じるのは「5、6回目」だという。ただ今回は「今までやってきた役には感じなかった共通項」を発見したと話す。

「大切なことを言葉にできなかったり、本当は自分ができないのに背伸びしたり。そういう部分がバレていないと思っていたのに、はたから見ると丸見えなところとか。台本を読んで『わーっ、バレてた』と思いました(笑い)。自分と向き合うのにとてもいい役でした」

 だからこそ性別、年代問わず、いろいろな人に見てほしいという。

「『こうなってたら良かったのに』という結果にならなかった経験は、性別や年齢関係なく、誰もが持っていると思うんです。みんなそうなんだと思えたら、少し楽になるときもあると思うので」

 一方、谷崎潤一郎の原作にブラックコメディー的要素を加えた映画「神と人との間」(内田英治監督、全国順次公開中)では、ただ流されるだけの弱いヒロイン・朝子を熱演している。

「彼女は珍しい役でした。なぜここで泣くかなど意味がわからなくて、よく監督に聞いていました。でも読み込んでみると、その弱さは愛情ゆえだったりする。そこに気づいてからは、流れに任せるように演じることができました」

 実は強がりがバレバレな優子、弱いがゆえに周囲を巻き込み翻弄する朝子――。どちらの内田慈も見逃せない。